潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの？
氣の力を知ろう（４９）
〜空っぽの人生は、こう作られる〜
自分の進むべき「道」は何かと考え、それを発見できずにいる人の多いこと多いこと！ その原因は、「何事も最後までやり抜く」という人間の行動規範を家庭や学校でしっかりと擦り込まれなかったことが主でしょう。
人間にはミラー細胞という周りの環境や自分と接する人間の性質を写し込み、その影響を受けて「自分」の人生を自分自身で決め、セルフイメージ（自己像）を構築して行きます。20世紀最大の心理学的発見は、人間の心がセルフイメージを形作り、そのイメージ通りの人生を歩むことだと言われています。
ファッションを見ても、自分が好きなものと似合っているものとは違いますし、「流行」を先取りするとセンスが良く、流行遅れはダサいとなぜ感じるのでしょうか。これも自分の心に自分自身が作った「今の流行」という基準が、セルフイメージにインプットされたことに依るのです。
職業一つとっても、ある時は「美容師」がもて囃され、ある時は商社マンが時代の先端を行き、IT産業に従事していることがステータスであるというように、世の中は移り変わってゆきます。してみると、自分の目指すものが得てして時代の先端を行くものであるという人間は、その人自身の「道」など持たずに、生きる糧を求めていると言っても良いのです。突き詰めれば、いい格好ができれば良いという名誉欲で自分の道を求めるため、五里霧中のなか暗中模索する人生を歩むことになるでしょう。
そして、何事も表面だけを追う性質が、何事にも存在する真髄を見いださないで、慣れ・ダレ・飽きを自分の心に産み、最後までやり抜く精神を育まないまま、空虚な人生を歩むのです。
＝実りある人生にする第一義は＝
多くの人間は、世のゴシップや噂、流言飛語に惑わされます。ワイドショーの内容を鵜呑みにしたり、目の前に人参をぶら下げるような政治マニフェストに翻弄されたり、他人の行動を曲解したりするのは凡人と呼ばれるこの手の人間です。このような人間は、いつも現在起きていることを「状態」と見て、それに対する対処を模索し、それをカイゼンすることで「今」をより良いものにしようとします。
一見「それのどこが悪いのか」と思うでしょうが、そこに一つのセオリーや精神的な基準を見いだしていないため、そのカイゼンはやがてとんでもない方向へと曲がってしまい、また新たな問題を派生させ、問題解決のイタチごっこに終始してしまうか、または、世の事象は刻々変遷するのが常であるにもかかわらず、カイゼンによって「今」が良くなれば、それに胡座(あぐら)をかいてそこで思考・行動ともストップさせてしまいます。
いずれにせよ、目の前のことに心奪われ、対処に終始する人間は「本質を見誤る」危険性を常にはらみ、問題を根本から解決することが出来ません。人間は問題をスッキリと解決する能力を持つことによって、自信と勇気を自分の中に蓄え、そのエネルギーが忍耐と継続を産むのです。しっかりと耐えた時（エネルギーを蓄えた時）に大きな爆発（実行力）が起きるのは世の法則です。
それでは、どのように現状把握をすれば問題解決能を持つことが出来るのでしょうか。その回答は、不都合・障害を「状態」と見るのではなくて、「兆候・傾向」と見る能力をつけることです。つまり、状態と見る人間は、己の氣が現在に固定化されており、その場あわせしか知恵が働きません。しかし兆候・傾向と見る思考を養えば、氣は、過去の要因・原因から、未来の想定や結果にまで及び、広い視野を得ることが出来るようになります。そうなると、今起こっている問題が、何をどのようにするためのプロセスで起きたことで、どのような方向に持って行きたいのかという遠大な目的が明快になります。これは、現状に対する対処ではなく、将来のための「発想」であり「対策」となって、問題解決のための「規範」が出来上がります。その上、その規範を守ろうとする精神（心構え）が育まれ、自分が進むべき「道」にグンと近づいて行きます。
道とは、一面雪景色の田んぼのようなものだと私は思うのです。一見、どこにあぜ道があるのか分かりませんが、じっと春を待ちのぞみ、その春の到来と共に自分が生き生きと活動することをイメージしておけば、やがて雪が溶け、足下にある道を唯々歩めば良いのです。これが而立で、それは天命を知る活力を湧き出させて行くのです。何事にも一所懸命、手を抜かず率先垂範の心を持って進んで行けば、知らず知らずのうちに自分にあった器が育まれているのです。
この続きは、また来週……('-^*)/
