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今週の喝 第223号(2009.8.3〜2009.8.8) 氣の力を知ろう(31)〜天地人の全ては、”ゆらぎ”から始まる!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

氣の力を知ろう(31
〜天地人の全ては、”ゆらぎ”から始まる!〜

 この世で起きる現象は、全てバランスが崩れることが原因です。地球の地軸が太陽の黄道に対して23.5°角度が傾いているため、地球にも季節の変化が起こり、そこに熱い空気と冷たい空気の温度差が高気圧や低気圧を生み出すのです。そしてそこに氣流(風)が生じ、エネルギーが発生します。一所に留まる空気はポテンシャルエネルギー(内在している力)といい、それが動くことによってエネルギーへと変換されるのです。
 また、太陽を廻る地球の軌道も真円ではなく、ほんの少し楕円形であるために、この間のような太陽が月によって完全に隠れる皆既日食になったり、2012年5月12日に日本で見られるエンゲージ・リングのような形の金環日食になったりします。天の氣も方向性を持っているのです。
 また地球そのものも、自体の質量によって内部は熱く、地表面は温度が低いため、地殻であるマントル自体が温度差によって対流し、それが原因で海洋性地震が誘発されるのです。
 このようにバランスの崩れが、事象の全ての原因と言っても差し支えないでしょう。これも、ほど良く崩れていると、美しい変化を生じますが、大きな崩れは大災害や破壊をもたらします。このような状態を「ゆらぎ=fluctuation」といいます。
 人間はこの「ゆらぎ」に対応するため、創意と工夫をして文明を発達させました。「ゆらぎ」自体、我々に氣を生じさせ、そのアンバランスが安定(バランス)へと向かおうとする時に、その全てがエネルギーに変わります。
 このように、天地人の全てがゆらぎを修正し、安定へと向かうことで変化への対応をし、文明・文化を発展させてきました。

=コロンブスの玉子的発想による呼吸法=
 バランスのとれた人間は、このような“ゆらぎ”に対して適切なアイデアで対応して行きます。このバランス感覚の豊かな人間は、必然的に呼吸が穏やかで深く、尚かつ左右の肺で等量の呼吸をすることによって生まれるのですが、さて、どのようにすれば左右の呼吸量のバランスを調整できるでしょうか。
 これに、インドのヨガの行者は、コロンブスの玉子的発想で、素晴らしい呼吸法を開発し、この難問を見事に解決しました。

 人は体調によって、左右の息の量が微妙に変化します。そして、呼吸はその人間の思考・心理状態をプラスやマイナスへと導いていきます。従って、左右対称の安定した呼吸は、安定した思考状態を体現する基礎なのです。
 人の神経は頸(くび)の辺りで交差しており、右脳は左半身、左脳は右半身の運動系を司っていると言われています。そして、右の鼻から吸った息は左肺へ、左の鼻から吸った息は右肺へ供給されるため、顕著な例では、風邪などを引いた時、どちらかの鼻が詰まっているため、思考状態は惨憺たるものであるのを体験した人は少なくないでしょう。
 そこで、背もたれのある椅子にゆったりと深く座り、右手の人差し指を眉間にあるアジナチャクラ(東洋医学的ツボで、アジナとは命令のこと)に当て、親指で右の鼻、薬指で左の鼻をつまみます。
 そして、左の鼻(薬指)だけを放し、ゆっくりと前屈みになりながら左の鼻だけで息を吐いていきます。そして吐ききったら2〜3秒休んで今度はゆっくりと身体を起こしながら吸っていきます。そしてお腹の底からいっぱい空気を吸い終わったなら、再び左の鼻を薬指で閉じます。これで、鼻はつままれた状態になっていますね。そうして、2〜3秒休んだら、今度は右の鼻(親指)を解放して右に鼻だけで息を吐き、そして吸います。これで一呼吸です。
 さて、左右の鼻から、片方ずつ思いっきり吐いて吸うという行為をしたのですが、通常なら二呼吸が、片方ずつやったために、吐いて吸う行為が2回で一呼吸になります。コロンブス的発想とはこのことを言うのです。つまり、片方ずつ思いっきり吐いて吸ったのですから、平均すれば(2で割れば)等量の息が左右の鼻から入った勘定になります。つまり、等量の空気を左右の肺に満たしたのと同じですね。これならば、そんなに難しい行(ぎよう)をしなくても、簡単に均一の呼吸ができます。
 この呼吸法をヨガでは、スカ・プールバカ・プラーナヤーマと言い、精神を安定させ正視眼を身につける神の呼吸法(神のような冷静な心を手に入れる呼吸法)として、古来よりヨガの重要な呼吸法の一つとなっております。

この続きは、また来週……('-^*)/