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今週の喝 第221号(2009.7.13〜2009.7.19) 氣の力を知ろう(28)〜集中と固着、そして氣散〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

氣の力を知ろう(28
〜集中と固着、そして氣散〜

 借金・失恋・人間関係の崩壊など、我々人間の周りには、悩みや苦しみの種は尽きません。日頃は自由奔放、何事も気にしない人も、いざ、これらの悩みに襲われると、片時も頭から離れません。このような状態は、外界の事象によって我々の心が苦悩に貼り付いてしまうのです。
 このような状態は、「集中」とは言いません。確かに、一つのことにずっと身も心も脳も傾倒しているのですが、自分の力で自分の思考行動を制御することが出来ません。明らかに外界の苦悩によって集中を余儀なくされた状態であり、自分の意志が働いていないため、このような状態を「固着」と言います。固着状態になれば、苦悩が凝り固まって脳裏に張り付き、その原因がなくなってしまうまで自分自身の力ではどうにもなりません。
 言い換えれば、我々より高次元の力(それを天や神という人もいます)が、先ず一番初めにやることはその苦悩の除去から始めることを示唆していると考えれば辻褄が合います。何よりも一番最初に取り組む問題を、“苦悩や痛さ”として我々に天が教えてくれていると思えばよいのです。
 また、人生で苦悩や痛さがある内は、その原因である事象(行為・行動)の間違いに氣付き、それを修正することが出来る状態であることを示しているのです。
 しかし、その苦悩や痛さに立ち向かわないで(原因究明と自己修正の放棄して)、ただ逃れようと闇雲に思ったならば、その時、我々の身体と心は、自動的にその原動力である“氣”を散らす(感じなくする)ことで、苦悩の解放をしてしまいます。このような行為を数回積み重ねると、自然に潜在意識が癖化してしまい、苦しいと氣を散らすシステムが出来るのです。
 そして、最後には自分の心身から氣が離れてしまって、鬱(うつ)状態になり、たまに氣が戻ってきたときには、修正法が分からないため錯乱し躁(そう)状態になります。これが繰り返される内に、自分を見失ってしまいます。年老いて認知症に罹る人の中には、このようにして、過去の生き様で、己の氣を自分の体内に置いておくことが出来なくなってしまった人も多くいるのです。 

=健康三要素を身につけるには呼吸から!=
 人間は誰一人として、その人生で苦悩に直面しない人はいません。つまり、苦を乗り越える力を養うことこそ人生最大の目的なのかも知れません。その苦しみに対して逃避を試みても、誰一人成功した者がいないのですから、しっかりと苦しみの原因を究明し、自分自身のカイゼンと修正を模索して、それに立ち向かって行く以外に苦を乗り越えることは出来ません。それには、何があっても、己の氣を自分の身体に留め心身一如の状態にしてゆく事しかないのです。
 しかも、その氣が上半身(正確には横隔膜より上)に在る時は、固着状態ですので、臍下の一点である丹田に下ろしてくる訓練をしなければなりません。その方法は、深い腹式呼吸と臍下の一点に氣の中心が下りて行くイメージを組み合わせ“上虚下実(じょうきょかじつ)”の状態を作り出すことが肝要です。
 上虚下実とは、東洋医学で言う健康の三要素の一つです。健康三要素とは「正姿勢(せいしせい)・頭寒足熱(ずかんそくねつ)・上虚下実(じょうきょかじつ)」を指します。
 正姿勢とは、無理をせず立ったときに、背骨が緩やかに自然なS字カーブを描き、頭の重みが自然と肩に満遍なく掛かっている状態です。ネゴ背やそりくり返ったようは悪い姿勢は、俗に言う雁首(がんくび)になり頭が肩より前に出るため、その重みを首の筋肉で支えることとなり、首が異常に太くなります。いわゆる猪首(いくび)(イノシシのように首と頭の判別が出来にくい状態)がそれの典型です。このような姿勢で居ると、氣が常に首や頭に集中して、頭痛や肩こりの温床となります。また、顎を引いて無理矢理真っ直ぐな姿勢を取っても、氣は上半身に上がり落ち着くことはありません。
 これが、人間の判断思考・反応行動に最も悪い、下虚上実(じょうきょかじつ)……つまり、キューピーのような頭でっかちの不安定な氣の形になっているのです。そこで、前回お話しした、我々の全身の筋肉を究極の呼吸法(超いっぱい吸って、肺の隅々に残留している澱んだ空気をはき出す)で目覚めさせたのです。筋肉を目覚めさせるというのは、「いっぱい伸ばし、いっぱい縮める」ことで徐々に筋肉が柔らかさを取り戻すことです。そして、それがだんだん自律神経の及ぶ範囲にまで影響してゆき、肺や胃腸といった内臓も柔らかくなります。
 最近の死亡率の高い病気の名前を見れば分かるように、肝硬変、動脈硬化、脳梗塞、胃潰瘍そして癌など、そのほとんどが硬くなることで引き起こされた病気なのです。

この続きは、また来週……('-^*)/