M&Uスクール

潜在意識の有効活用を教える学校”M&Uスクール”のサイト

今週の喝 第209号(2009.4.20〜2009.4.26) 〜氣の力を知ろう(16)ユーモアからの縁は、運を同時に運んでくる!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

氣の力を知ろう(16)
〜ユーモアからの縁は、運を同時に運んでくる!〜

 私は、27歳の時に不思議なご縁をいただいて、突然NHK大阪のFM放送でBKジョッキー「うめちゅうのサウンドボックス」という番組のディスクジョッキーを担当させて頂くことになり、突如タレントとなってしまいました。
 ちょうど今から30年前の出来事です。私が24歳の時に作曲した演歌「おもいで酒」が大ヒットし、その作曲秘話や、キャンペーンの苦労話などを面白おかしく講演に招かれるまま話していたところ、奈良の大和郡山(やまとこおりやま)ロータリークラブにビジッターでご出席の桜井市長・池田栄三郎さまが「あんた面白い人やね。ちょっと私の市役所に来なさい」とご招待頂き、いろいろとお話しをさせて頂きました。また、奈良の桜井市は偶然にも我が祖母の出生地でもあったため、まるで父親のように可愛がって下さり、即、「あんたを、この町の名士で今NHKの報道部長をしている人に紹介したいねん」とアポを取っていただきました。 そして、大阪馬場町(ばんばちよう)にあるNHKまで引率して頂き、(当時の)報道部長・堀井良殷(よしたね)さまをご紹介頂きました。そして、10分ほどの会話の後、番組担当の中原ディレクターを呼んで「このうめちゅうさんを番組の音楽アドバイザーにどう?」と推薦されたのです。そして、2〜3質問をされ、それに回答していると、「この人はアドバイザーでなく、DJ(ディスク・ジョッキー)の方が向いていますね」とあっという間に決まってしまいました。そして、条件は番組の内容は音楽の部分は全て私が本も書くと言うことになったのです。
 中原ディレクターは「あんたのしゃべりは面白いねえ」と、とても好感を持って番組はスタートしたのであります。さてここに、全くずぶの素人が世界のNHKの毎週金曜午後6時より、1時間番組を生放送で担当することになったのです。

=上達の秘訣は素直が一番=
 ディスクジョッキーとしてデビューした当日のことです。私は放送内容をしっかりとチェックし、声の調子も整えて、いざスタジオの扉を開けると、そこには番組プロデューサー、ディレクター、レコードアシスタント、そして技術ミキサー、そして、西村大介アナウンサーが私のアシスタントとして待っていて、みんな堂々と、自分たちの仕事の準備やチェックをしています。その途端、心臓に毛が生えていると自負していた私も、心臓パクパク、少々逆上(あが)りぎみです。(面白いことにこの番組は、初め男同士のディスクジョッキーでスタートし、半年後に女性アナに変わりました)
 西村アナは、東京大学出身。頭脳明晰でおしゃべりのセンスも抜群です。しかも、決して偉そうぶらず、ド素人の私のフォロー、ケアー、カバーをしっかりとしてくれます。やっとの思いで番組終了し、家に帰ってエアーチェックしたものを聴いて大ショック!!いくらベテランとはいえ、西村アナの流麗なおしゃべりに対して、私は「エー、アー、そのー、まあー」といった、伝えたい内容に何の関係もない単なる“繋ぎ音”の洪水です。そして、面白くも何ともない箇所で自分の言葉で自分自身が笑い、聞きづらいと言ったらありません。これは照れ隠し。今思い出しても穴があったら入りたい気持ちです。
 私は、この時まさに臥薪嘗胆の心が芽生え、「何があってもリスナーが心地良いと思うおしゃべりと番組内容にするぞ!」と肝に銘じ、先ずはアー、ウーといった大平(元)首相を連想させる「繋ぎ音の排除」に取り組み、放送で分からないことは「餅は餅屋!」……西村大介アナウンサーに素直に教えてもらうことに決めました。(その時の訓練が功を奏して、私は今、講演や講義で全く繋ぎ音を全く言わなくなりました。これが私の自慢?です)
 そして、西村アナが私に教えてくれた言葉を、私は今も鮮明に覚えています。
「笑いは上手につくらないとね。ユーモアにはセンスがいるよ。笑いは場の空気を変えるからね」
 その秘訣は何だろうと思い、率直に尋ねました。すると、意外や意外、
「冗談やユーモア、笑いは、自分と相手の関係の中での格差にあるからね。その時、相手を自分より下に見て言う冗談は、相手を傷つけてしまうから決してやってはダメ!自分が相手より下であるというシチュエーションで言うと上手く行くよ」
という回答でした。
 そう言えば、先日(3月30日)に亡くなられた私の大好きな落語家・露の五郎兵衛(露の五郎)さんは、「私がぼんぼんと言われていた子と遊んでいた時ねえ」という言い回しで聴衆を爆笑の渦に巻き込んでいたことを思い出します。「私がぼんぼんと言われていた時」では、自分が偉くなり、聴衆が下になります。しかし、「自分がぼんぼんと言われていた子と遊んでいた時」となると、ドッと笑いが来るのです。冗談は、相手を立てて言うものである事を教えられました。これも最高の気配りから出たユーモアですね。


この続きは、また来週……('-^*)/