M&Uスクール

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今週の喝 第205号(2009.3.23〜2009.3.29) 〜氣の力を知ろう(12)語気を最大限に活用し、人間関係を円滑に!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

氣の力を知ろう(12)
〜語気を最大限に活用し、人間関係を円滑に!〜

 「言葉は相手のためにある」という心構えを持てば、自ずから自分の言葉にもていねいさを帯びてきます。言葉は、自分の心を明快に示すことも可能ならば、又自分の意志を覆い隠し、相手を欺いたり、心配を掛けないようにしたりと色々な用い方があります。しかし、その内実は常にあなたの心の代弁者であることに変わりはありません。キリストの弟子ヨハネも、言葉の大切さを「初めに言葉ありき…(中略)…。言葉は神であった」と福音書に書いています。それほど、言葉は重要なのです。
 言葉は、氣の発露でもあります。私は人の言葉に揺れない自分を作る反面、自分は心を正確に表す言葉遣いができるように訓練してきました。ところが、言葉は時間経過と共に消えてゆく虚ろな面を持っています。従って、相手が興味を抱かない限り、聞いてくれません。つまり、ただの雑音と変わらないのです。
 その為にも、言葉を発する当初に相手の氣を捉えないといけません。その為の心構えが「挨拶」なのです。挨とは相手に対して「心を開く」、拶とは「相手に迫る」という意味を持っています。
 「心を開いて相手に迫る」ことによって、相手の心にテンションを掛けることができるのです。このことを理解していないと、人間はただの“おしゃべり”にしか言葉を使うことが出来ません。
 その為には、相手の話を咀嚼して、前向きな肯定的コメントができる習慣を持つことが肝要なのです。あなたのコメントが的外れであると、逆に「こいつは、上っ面だけで聞き流している適当な人間だ」と思われてしまいます。その為にも、相手の言いたい文脈を正確に把握する力を付けましょう。それには「書く」ことを習慣づけることから始めればよいのです。フランシス・ベーコンも「読むことは人を豊かにし、話すことは人を機敏にし、書くことは人を確かにする」と喝破していますね。

=相手の動作の速度を計ろう=
 自分が相手に伝えたいことを、先ず自分自身がしっかりと掌握していなければならないのですが、人は元来横着な生き物なので、相手とのやり取りの中で思いつきや反応することによって自分の心までが何を目的としていたのかを忘れてしまい、だんだん論旨がずれてしまいます。そして、やがて反応が高じて、言いたいことよりも、相手の言ったことに対する同調や応酬に終始し、何のための会話であったかすら忘れ、感情的な雰囲気の中で目的を達成できず(言いたいことも言えず)にいることがしばしばです。
 その為にも、自分が相手に伝えたいことを大きな字で紙に書くことから初めて見て下さい。すると自分の心が安定し、慎重になるを感じるでしょう。自分の心が安寧化すると、相手の心の動き(気の動き)が見えるようになってきます。それが分かるようになれば、相手の氣を捉えるために、相手に対して肯定感を与えるようにします。
 それは、先ず相手の動作を観察し、そのリズムや動作に、こちらのテンポを合わせるのです。例えば、一緒に幕の内弁当を食べているとします。相手が焼き魚を箸でつまんだなら、同じように焼き魚を食べるのです。こうして、相手と同時に食事が終わるようにします。そして最後にお茶を飲んだら、あなたもお茶を飲むのです。これを同調(=チューニング)と言います。
 時々、下戸(酒が飲めない)の人が、相手が酒を飲んで調子よくなっているのに、素面(しらふ)で真面目にビジネスの話をしている場面に出くわします。別に無理をして飲めない酒を飲む必要はありませんが、酔ったときの気分を学習しておく位の器量は必要です。相手のテンション(盛り上がり)に同調することも、相手の氣を操作する上でとても大切なことです。また、声の大きさなども同じようにし、会話のスピードや、話す言葉の量にも氣を配れるようになれば、あなたはチューニングのパスポートを手に入れたと言って良いでしょう。
 さて、話が佳境に入ったり、または平行線を辿ったりしたときには、相手の気持ちの流れに同調し、相手に肯定感を与えておくと、解決の糸口が見つかります。そんな時は、その日の話の内容の確認をしたり、話の文脈を膠着状態に入った分岐点に戻して整理すると、必ず会話は前進します。
 そして、常に相手の話の内容が、自分の側の内容に対して根幹をなすのか、枝葉の部分なのかを見極められるようになると、あなたはもう、言葉の気(=語気)を自由に操れるプロとなるのです。


この続きは、また来週……('-^*)/