M&Uスクール

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今週の喝 第204号(2009.3.16〜2009.3.22) 〜氣の力を知ろう(11)人間最大の美徳は勇気をもって行動すること〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

氣の力を知ろう(11)
〜人間最大の美徳は勇気をもって行動すること〜

 私は、27歳の時よりNHKや民放でディスクジョッキーをしてきました。そして、フルート奏者としてコンサートしながら、講演も「武士道の智恵」「孫子の兵法の活用」「成功方程式」「音楽と人生」など、皆さんの前で話す機会をたくさんいただいております。こんな私の30年の半生を振り返り、自分の失敗を思い返すと、演奏のミスと失言ばかりが脳裏に浮かんできます。それは、当たり前と言えば当たり前のことですが、自分が生業としていることばかりで、失敗したのです。
 若い頃は、相当落ち込むこともありましたが、ある日天の声が聞こえてきて(もちろん思い込みです……笑)、我々人間の人生は前進しようとすれば、そこで新たな問題にぶつかり、それを修正し克服して、さらに前進するということに気がつきました。つまり、失敗の数が“本腰”を入れている証しなのです。
 古来より、戦争の達人は戦場で死に、伝染病の専門家がその病気にかかったという例は枚挙にいとまがありません。F1レーサーのセナも、レースで亡くなりました。こう考えると、失敗すると言うことは人間の本望なのかも知れません。いや、こう考えるからこそ、又前進するエネルギー(氣)が湧いてくるのです。
 失敗を恐れて氣を滅入らせたなら、その顛末は究極の結論に達します。それは、何もやらないことが“失敗しない”秘訣であるという完全に人生を放棄した採択をしてしまうということです。
 しかし、現在の会社や学校では、ミス(失敗)を減点方式でその人間の実力と判定するため、少し頭脳が明晰な人間は、知識ばかりを集め、できるだけ実行動は取らないように工夫し、相手のミス(弱点)を指摘し、自分の良いところだけを披露するおかしな人間が多く生まれました。<前進し、失敗し、修正する>エネルギーこそ、人間の持つ最大の美徳である“勇気”なのです。

=相手に逆らわず言葉を使おう=
 私がディスクジョッキーとして駆け出しのころ、大先輩の浜村淳さんから、「ディスクジョッキーは12歳位の子に話すように心がけなさい」とアドバイスを頂きました。ここにはとても深い意味がありました。12歳の子の頭脳は、大人と変わらず理解力を持っていますが、ちょっと自分の知らない難しい言葉や、その事に興味がなくなると、たちまち“氣”が散ってしまい、“集中”することを止めてしまいます。それに、彼らはまだまだ社会的に弱者ですから、自分に不本意なことは、そこから“逃げる”ことによって、自分の心を守ろうという本能が働きます。いくら理解力があっても、集中力をもってその事柄に焦点を合わせないと、自分の智恵とすることは出来ません。現代の学校の先生が最も苦労するのは、彼らに如何に興味を持たせ、集中させるかと言うことでしょう。彼らを集中させる最先端にあるのが“言葉”なのです。
 我々大人の世界でも同様で、言葉によって気分良くなったり、傷つけられたりします。そして、テレビやラジオなどの番組は、それを見聞きする選択肢は視聴者側にあるわけですから、チャンネルを変えられてしまえばそれでお終いです。講演会も同じで、聴講者は興味がなくなると平気で高いびきを出します。そして、平生の会話でも、一つの言葉が引っかかったり、気に障ったりすると、喧嘩や離反の元になります。人間が人間らしく生きるための最大のエネルギーである言葉は、その使い方次第で、天使にも悪魔にも変身するのです。
 言葉は本来“相手”のためにあるのですから、自分勝手な流れ(リズム)や自分の主張を押し通すと必ず、人間関係は崩壊に向かいます。また、受ける側も相手の情感が言葉に乗ってやって来るのですから、上手く受け答えをしなければ、やがて離反し、関係をなくするという最悪の選択を無意識にしてしまいます。簡単に言うと「お前の顔なんか見たくもない」という結果を引き起こします。
 話は、いったんその内容を受け止めてから、それに対して会話のリズムを崩さずに意見を言ってゆくとスムーズに運びます。その根本情理には、「問題を解決するのだ」という精神(理性)が宿っていることが肝要です。しかし、ほとんどの人間は、理性よりも感情を優先させ、言葉に対する言葉の応酬で最悪の状況を演出することがしばしばです。これは実に愚かなことです。
 その場が意見対立や、論旨の混濁で感情的にゆき詰まり、話が進まない、停滞しきっている、本質から話が外れた方向に進んでいるときなどは、強引に力ずくでその場の流れを変えようとするのではなく、相手の話を先ず聞き、肯定することから入れば、気はスムーズに流れます。
 「でも」「そうは言っても」「お言葉ですが」などの反語表現や、先回の否定疑問で尋ねるなどは、絶対禁物です。人間は、相手が自分の意見を否定し掛かっていると感じたときには、無意識に即座に防衛体制に入ります。そして、その場は凍り付くのです。


この続きは、また来週……('-^*)/