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今週の喝 第196号(2009.1.19〜2009.1.25) 〜氣の力を知ろう(3) ”間のエネルギーに気付く事こそ、人間関係の基本!〜

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氣の力を知ろう(2)
〜”間のエネルギーに気付く事こそ、人間関係の基本!〜

 挨拶とは「心を開いて相手に迫る」という意味です。心を開いたときに、人は、相手を大切にする基礎が出来るのです。世の中には「間抜け」という言葉がありますが、間とは何を指すのかというと、相手の心をくみ上げ自分の心と摺り合わせながら、物事の遂行を円滑にしてゆくための、文字にすることも目に見ることも出来ないエネルギーのことなのです。だから、間抜けとは、自分勝手な偏見でしかものを見られない人間のことを言うのです。間抜けな人は、いつも周りを不愉快にします。
 逆に“間”をしっかりと認識した者は、人にとって心地よい“快”をもたらすことも分かっています。従って人間とは、人と人との<間(あいだ)>に流れる“気”を大切にし、その機微(きび)を敏感に読み取る能力を持った者のことなのです。
 “氣”に関する言葉は、「気配り、気遣い、気だて、気兼ね、気心、気力、気質、気前、気性」など思いつくだけでも本当に多くあります。これらは皆、目に見えないことから、我々の眼前の“空気”に例えて、「空気を読む」と言い、人間関係の基本です。
 我々日本人は、この「氣」を大切に、日本独自の文化を育んできた歴史がありますが、最近の教育の荒廃や偏向した報道によって、この「氣の文化」は今や急速に失われつつあります。
 しかし、現実の世で「氣のセンス」をしっかりと自分に携えた者は、男女間に於いても、ビジネスに於いても素晴らしい成果をものにしていることも事実です。
 仲の良い恋人同士、助け合う家族、円滑なチームワーク、場を活性化するコミュニケーションなど、全てに“氣”が働いていることは容易に想像できます。そして、氣が好循環を始めれば、仕事も生きることも爽快になるのです。

 

=場を読むとは、“兆し”を捉えること=

 「場の空気」が読めない人がいると、なぜか気まずい雰囲気になり、白けた空気が漂います。我々日本人にとって、場の空気を読み、気配りをすることはごく自然な行為であり、わざわざ学ぶものではないことでした。それ故、ビジネスの世界などでは、その対応を誤ると「あいつは使い物にならない奴だ」と烙印(らくいん)を押され、その人間の将来をも決定してしまう傾向があります。
 この場の空気を読む力は、やっかいな事に、出来る人は自然に出来ますが、出来ない人は教えてもなかなか修得できません。そして、それら出来ない人間達に、出来る人間(職場の上司など)は、こまめに注意したり育てようとする前に“諦め”てしまい、黙って排除されてしまう怖さがあります。
 場を読めない人を見ていると、相手の表情の微かな変化を感じることが出来ないようです。そして当の本人も、喜怒哀楽に関して大雑把な感情推移しか持っていません。大勢が集まる酒場などで自分のグループのことしか関心が無く、大声で話したたり笑ったり怒鳴ったりしている人をよく見かけます。周りの人間は愁眉をひそめていることに全く気付かない……特に、最近の若者の嬌声や罵声には辟易とすることがあります。もちろん、よい年をした中間管理職風の人達が同様の行為をしていると、それこそ腹立たしささえ覚えます。このような人達は、相手の表情を読む力など全くないようです。
 場を読む力とは、相手の微細な表情やちょっとした行為・行動から、「兆し」を感じ取る力のことです。相手の表情に歓びの兆しがあればそれを推進し、否定的な兆しを感じたなら、早めに対処することが気配り人間の特徴です。
 私は、オーケストラで主席フルートを15年ほど担当していました。そこでは、交響曲のように100人近い人間が、壮大且つ微細な音楽を流麗に奏でてゆくには、それこそ「全身の毛穴を開く」様な感覚が要求されます。交響曲の音楽構成を知ることはもちろんですが、オーケストラの各楽器の演奏者の性質を知り、その情緒を感じ取り受け継ぐ感性を持たなければいけません。
 また、私は2~300人の方を対象にした講演会で話をすることが度々ありますが、真剣に話に集中している人達と、気の散っている人達とは、不思議にそのエリアが分かれています。つまり、熱したエリア冷えたエリアです。そんな時、私は冷えているエリアに身体を向け、或いはその場所に近づいていって、その人達に向かって情熱的に話します。それが、たった一人の人間であったら、その一人に向かって集中するのです。熱を吹き込むようにその人に話していると、次第に冷たい感覚や、暗い印象が消えて相手も熱を帯びてきます。これこそ、人を巻き込む“氣”のエネルギーなのです。


この続きは、また来週……('-^*)/