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今週の喝 第147号(2008.2.11~2008.2.17)〜偉人に学ぶ……山岡鉄舟(14)〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

偉人に学ぶ……山岡鉄舟(14)

 ♪一度決めたら 二度とは変えぬ これが自分の生きる道
  泣くな迷うな 苦しみ抜いて 人は望みをはたすのさ

 この歌は、故美空ひばりがショーの最後に必ず唄った歌です。作詞は石本美由紀、作曲はひばりの実弟かとう哲也です。私も人生に押しつぶされそうになった時には、必ずこの歌を心の中で口ずさみ、ファイトを燃やして前進したものです。
 山岡鉄舟も、自分が修めた<剣・禅・書>から、「熟慮して決断し、決断したら変えない」というのが能力アップの必須条件」ということを悟っています。
 人生にとって最も無駄な<迷い、惑い、悩み>が打ち払われ、自分の心と体が物事に対して前向きになり、実行に移すエネルギーが出てきた時、我々は「歓び」にあふれるといいます。これが本当の「楽しい」という感情であり、この心を得るために、我々人間はこの世に修行しに来たのかも知れません。
 この「楽しい」という気持ちを、仕事や生活に取り入れることが出来た人だけが、<集中・反応・勢い>という能力アップ三原則を実行できると私は考えます。
 「楽しい」という気持ちを持って事に取り組むと、嫌々やらされるという感覚は全くなくなります。そしてその結果、完全な集中の中に入り、訓練することは全く苦になりません。そして、これが持続されれば、必ず能力は向上は確実です。
 「楽しい」という感情は、私たちの素の心に最も近い状態であるのです。悟りとはこの感情を常に我が心に持ち続けることだと私は思います。鉄舟、それを見習った次郎長、この二人は、何事も「決してあきらめない」人生を送りました。これが限界を超えさせる力となるのです。

=マイナス感性からの脱却=
 私の仲間には、この「今週の喝」のように、毎週ホームページに自分の意見や考え方を掲載したり、私設新聞のような形で配信したり、また社員の方々と経営陣の意向調整のための文書を定期的に発行している方が増えてきました。
 そして、そのことを実行している人が異口同音に言うのは、継続の難しさです。●時間がない。●書くネタがない。●文章表現に追われる。●やめたい。●始めなければよかった。●身体がえらい 等、マイナス感情との戦いが継続の試練です。
 人は、人に感動を与える人間になってこそリーダーといえますが、この感動を与えるというオーラは、一朝一夕に出来るものではありません。上記の愚痴との戦いは、全て逆に感じ、考えることによって、これら人間の弱さを踏襲出来ることに気付くためにも、やはりやり続けなければなりません。
 ◎時間がないのではなくて、その為に積極的に時間を作る!
 ◎書こうとする意識が、着眼点を活性化し、それがネタとなる!
 ◎世間への観察眼を養なうことによって、常に新しい表現方法を発見する!
 ◎やめた時の周囲の評価を想像し、自分自身の廉恥心を奮い立たせよ!
 ◎後悔は、マイナス人間の特徴。人生に過去は存在しない。前進あるのみ!
  (過去は、これからの注意事項の確認にしか使えない)
 私は、挫けそうになった時に、このように自分を叱咤激励しています。すると、不思議にお腹のそこから活力が湧いてくるのです。嫌なことから逃げようとすると、それは逆に自分の影法師のように我々の脳裏にまとわりつき、何もしていないのに暗い心が自分を支配してしまいます。
 そのような悪魔が現れた時は、今までの人生を振り返って、「達成した時の歓び」を思い出します。そして、「自分が前向きである限り、自分の中にある才能が物事を必ず完遂に導く!己を信じよ」と体勢を作ります。文章を書くなら、コンピュータや原稿用紙の前に座り、作曲をするなら、五線紙を用意する。そして、それが完成した時の充実感を瞑目しながら連想します。すると、必ず来る将来に、自分が満足しているところが脳裏に浮かんでくるのです。
 達成感・充実感・満足感が自分の心に想像できた時、我々は精神が肉体を支配する本物のリーダーとなります。その為にも、我々は自分の精神を、絶え間ない向上心でもって鍛錬しなくてはなりません。

 山岡鉄舟は、晩年胃癌に苦しみますが、その時も決して「剣・禅・書」を怠ることはありませんでした。一度決めたら二度とは変えなかった鉄舟は、そこに、達成感・充実感・満足感という人間の心の内側にある楽しさを全身全霊で、堪能したのではないでしょうか。そして鉄舟は
 はらはりて 苦しき中に 明烏
 この辞世の句を自ら吟じ、皇居の方に向かって禅定を組んだまま、静かにこの世を去りました。文字面だけを読むと、何と悲惨なと思いますが、この裏には、身体が痛みの中にあっても、それに負けない精神を持てた歓びが伝わってくるように私は思います。
 このような生き方を素晴らしいと感じる人こそ、素晴らしいリーダーの素養を持っている人ではないでしょうか。


続きはまた来週……!