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今週の喝 第146号(2008.2.4~2008.2.10)〜偉人に学ぶ……山岡鉄舟(13)〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

偉人に学ぶ……山岡鉄舟(13)

 人間の人生に於いて最も無駄なものは何かと考えてみると、頭の中だけで「ああでもない、こうでもない」と迷い、思い悩むことです。心の迷いは、己が身を置いた位置から一歩も進まないだけではなく、その心に隙間を作ってしまいます。その隙間は、その人の不安となって態度に表れます。その態度を見るに見かねた周りの人達は、親切にも色々とアドバイスをしてくれるので、当の本人は益々何をどう選択したらよいのか分からなくなります。これが惑いです。迷いに惑いが拍車を掛けると、最後には自分の感情にフィットする選択肢を選びます。つまり、迷いが悩みに進化して、マイナス感情が心を支配しますので、その人の決定するのはマイナスの方向に物事を決めてしまう訳です。これこそ文字通り「迷惑」な人間なのです。
 人が人生に於いて最も重要なことは、決断する力を持つことです。しかし、決断には二つの問題が潜んでいます。
 その第一は、前述した迷いによって、決められないということ。第二は、上手く行かなかった時に、拙速だったのではないかと後悔するかも知れないということです。
 私、梅谷忠洋は一度結論を出したら、その結論を周りの影響などでは変えないことにしています。そして、その結論通りにやった後で、その結果がどうであれ、後悔しないことに決めています。また、失敗したことは、反省か改善をすればすむことと思っていますので、決して心配しないようにしています。

=一度決めたら、二度とは変えない心構え=
 私は、どんな人生の事象もそのことによって導き出された結論は次のステップの原因に過ぎないと確信を持っていますので、「すでにあの時、私は十分に考え、これ以外に回答がないと結論を出したのだから、それ以外を考えてもどうすることも出来ない」と、常に自分自身に言い聞かせてきました。その結果、今まで決断したことで、そんなに大きな間違いはなかったと言えます。
 山岡鉄舟も「剣・禅・書」の修練を重ねる内に、もの凄い瞬発力と、咄嗟の判断力を身につけました。これら三つを鍛えるということは、その人間の反応をすこぶる敏捷にします。また、この「剣・禅・書」は一見異質なもののように思えますが、ここに流れる共通項は「考えている閑がない。頭脳を使うのではなく、身体に染み込ませ、無意識の状態まで鍛錬しないと会得できないもの」なのです。そこから、鉄舟は迷い、惑い、悩みという人生の最大の無駄を体感し、排除していったのです。そして、彼の行動全てに於いて、失敗は修正の種とし、とにかく前進的な決断力を身につけていきました。
 彼が悟った人生の秘訣は、
熟慮して決断し、決断したら変えない、というのが能力アップの必須条件と言うことです。
 そして、迷った時は前進する事が大切です。仕事だけではなく全ての生活状況に於いて、例えば、衣替えの季節などに、一年間着用しなかった衣類を「まだ着るかも知れない」と取っておいて、それを着た人はほとんどいないのです。だからそんな時は、捨てるなり、誰かにあげるなりして整理することが大切なのです。捨てるべきか捨てざるべきか悩む時は、迷わず捨てるべきだと思います。(私も中々出来ません) 私は研究資料などは、このように迷った時には捨てることに徹底しています。その結果、後悔したことがないだけではなく、さらに新しい情報を見つけることが出来るということがよくあります。
 そして、もう一つ大切な決断は、物事の優先事項を決めることです。作曲家のドヴォルザークは、毎日朝5時から8時までは、散歩と16小節以上の作曲を必ず実行することとして決めていました。
 我々人間の意志はもともと弱いものです。ですから、毎日毎日優先事項を自分自身に言って聞かせ、揺るぎない行動力を身につけることが肝要なのです。鉄舟も何があってもやったことが「剣・禅・書」でありました。
 一度最優先と決めたら、絶対にやる!だから私は、何事も勉強をしてから、仕事にはいることにしています。これは、私の演奏する楽器フルートから学びました。絶対に練習をしてからしか舞台には上がりません。すなわち、シミュレーションで熟慮し、反応力を鍛え、無意識化するまで練り込むというパターンを座右に置いているのです。
 そのおかげで、大きな事故もなく仕事を遂行することが出来ているのです。


続きはまた来週……!