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今週の喝 第126号(2007.9.17~2007.9.23)〜人間関係の源流・コミュニケーション(2)〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

人間関係の源流・コミュニケーション(2)

 人間は集合動物(社会を形成して生きてゆく性質を持つ生き物)です。人との社会生活を円滑に営む事によって、多くの成果をものにし、また文明や文化を築いてきました。そこには言葉が存在し、その言葉を駆使する事によって、複雑なコミュニケーションを可能にしてきた事は言うまでもありません。
 しかし、人間はやがてその言葉の威力を遺憾なく発揮することが出来るようになるにつれ、この「言葉」のありがたさを忘れ、この素晴らしい意思の疎通手段を、自分達が作り上げたものと勘違いし、をも恐れぬ傲慢さをもって天(神の世界)を見ようと摩天楼を築き始めたのでした。
 これが、旧約聖書にある「バベルの塔」の物語です。言葉は、神が人間だけに与えたもうた英知の結晶であるにもかかわらず、その言葉の主である「神」の世界を犯そうとしたのですから、罰が当たるのも無理はありません。
 そこで、神はその傲慢な行いを打ち砕くために、意思の疎通の要である「言葉」を通じなくしてしまったのです。それは、いろいろな国の言葉に分けたのか、又は嘘をつく事を覚えさせたのかは定かではありませんが、とにかく、人間相互の意思の疎通……コミュニケーション手段を奪ってしまわれたのでした。
 その結果、バベルの塔は完成することなく瓦解していったのです。バベルとは「混乱させる」と言う意味の「バーラル」という動詞からきています。

=先ずは、文章力から鍛えよう=
 コミュニケーション=意思の疎通!
先ほどの「バベルの塔」の話に反して、奈良の薬師寺東塔(五重塔)は宮大工の頭領を筆頭に、素晴らしいチームワークで僅か数枚の設計図で完成したといいます。ドラフターもキャド(設計コンピュータ)もない時代は、厳格な徒弟制度の中で、師から弟子へ、それこそ身体に染み込ませた技と術で一糸乱れぬ意思統一の下、M8.2の地震にも耐えうると言われる素晴らしい建築が出来たのです。ここには頭領の下で、建築に携わる者全てがその意志を隈無く吸収し、寸分違わないイメージの共有化があったに違いありません。
 現代社会において、会社が倒産する主要因は、大企業では派閥争い、中小企業では親子げんか、兄弟げんか、夫婦げんかという<身内の争い>がほとんどと言われるほど、意思の疎通の悪さは組織破壊を招きます。
 また、現代社会は価値観の多様化と共に、コミュニケーションも昔のように伝統的な決まり事やノンバーバル(言葉を超えたツーカーの世界)で行うことが難しくなってきました。
 建築の世界でも、先ほどのと薬師寺東塔に比して、近年に再建された西塔の図面の数は数万枚に達したと聞きます。つまり、より正確な文字や図による伝達手段を用いないと、意思の疎通は非常に難しい時代になってきました。

 先回お話ししたように、人は自分の伝えたい事を明快に、そして、正確にイメージ化しておかなければなりません。そして、そのイメージを相手にしっかりと伝達する事がコミュニケーションなのです。その為にも、我々は自分が心に描いたイメージを「言葉」に変換するというやっかいな作業が待っています。ところが、突然言葉で表現しようとしても、言葉は無意識の世界の骨頂ですので、あらかじめ文章化しておかないと、相当な雄弁家であっても相手を傷つけてしまったり、全く違った事が伝わったり、混乱を招きかねません。
 そこで、しっかりと相手に伝えたい事を書き出す必要が生じてきます。その内容は5W1Hをしっかり踏まえて伝えます。5W1Hとは、
When(いつ) Where(どこで) Who(誰が) What(何を)Why(なぜ)  How(どの様に) です。
 この6項目(時にはHow muchも含む)を、しっかりと正確に文章化する事が、伝える側のイメージを明快化する第一歩なのです。しかも、
相手に伝わりやすいように、易しく、美しく、短いセンテンスで文章化することが最も肝要です。
 コミュニケーションの基礎第2項目は、自分の心の内にあるイメージをしっかりと文章化することにあります。
 つまり、国語力を鍛える事が大切なのです。

 

続きはまた来週……!