M&Uスクール

潜在意識の有効活用を教える学校”M&Uスクール”のサイト

今週の喝 第96号(2007.2.18~2.24)成功への道しるべ!成功方程式  〜微妙な感性を培えば、あとはそれを無意識化しよう〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

成功への道しるべ!成功方程式
〜微妙な感性を培えば、あとはそれを無意識化しよう

<分ける力>を身につけることこそ、能力開発の基本とお伝えしてきました。この力を反復練習によって開発してゆくと、やがて、微妙なところまで分類でき、その違いが分かるようになってきます。
 今、NHKテレビで「チャングムの誓い」が再放送されていますが、この物語は、宮廷女官としてチャングムが成長し、それが認められてゆくのですが、その全てが主人公チャングム自身の感性の微妙さによって周りに認められてゆくという骨子を持っています。
 子供の時、自分の教官であるハン尚宮(サングン)に、何日も何日も「水を持って来なさい」とだけ命じられ、「只の水」「お湯」「毒消しの葉っぱの入った水」など手を変え品を変えて水を用意するのですが、どうしてもOKをもらえないチャングムは辟易とします。ある日ハン尚宮に「どうして水ばかり持ってこさせ、しかもやり直しなのですが」と尋ねます。(中略)
 ハン尚宮の答え「水も器に入れれば立派な料理です。だから差し上げる相手の体調を尋ね、それに合わせたものを用意するのが女官の努め」と、その繊細さを諭します。人への思い遣りとは、先ず<尋ねる>という、心配りから始めることの大切さを教えたのです。
 水も立派な料理……これには私も絶句しました。ここまでの細やかな心配りを分からせることが教育なのですね。

=微妙な感性を育んだら、次は無意識化せよ=
 もう一つ、「チャングムの誓い」で、松の実に松の葉を指す訓練を女官候補生の少女達にやらせる場面があります。みんなは面倒なことを後輩にやらせるものと決めてかかり、チャングム一人に押しつけてしまいます。
 夜になっても終わらず“火消し兵”に明かりを消すように言われたチャングムは、月明かりの下で涙を拭きながらも頑張っています。そこへ、言葉より早く料理を覚えたという一人のお姉さんがやってきて、「松の実刺しは、指先の感覚を鋭くするための練習だから、明かりを頼っちゃダメ」とその目的を伝えます。そして目を閉じて指先に集中すると、面白いように上手く行きます。
 普通の人間なら、上手くできるコツを教えてもらったら「出来た!」と喜んでそれで終わりでしょうが、チャングムは違います。松の実を寝床にまで持ち込んで居眠りをしながらも練習します。この執念こそ“人間力”です。
 そして、最後にこの感覚をものにし、見事テストにパスします。
 我々人間は、その感性を鍛えれば鍛えるほど発達します。ただし、能動性がないと絶対に上手く行きません。また、違いが分からなければ、これもまた上達はないでしょう。
 古来より「下手の横好き」というのは、「違いが分からない」ところにその意味が隠れているのです。カラオケ愛好家が下手くそに歌えば、聞いている方はそのレベルは一目瞭然に分かりますが、どこが上手な人と違うのかは分かりません。ただ漠然と違っていることだけが分かるのであって、その人に下手な原因(どこが下手か、なぜ下手か、どうすれば良いか)を指摘する(教える)ことは出来ません。ただ、下手くそだとは分かるのです……。

 これがアマチュアなのです。

 よって、
感性を鍛えるとは、微妙な違いを明快に分けることができ、その上に、自分自身が意識しなくてもできるようになって(習慣化して)、自分の技量とすることなのです。
 「よく身についた」とはこの無意識化(習慣化)のことを言うのです。
 人の悪口を言ったり、欠点指摘をするだけなら、誰でも出来ます。賢者は鋭い感性でもって物事の違いが分かるため、必ず改善策をもって指摘するものです。これがプロフェッショナルの根本情理なのです。


続きはまた来週……!