M&Uスクール

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今週の喝 第59号(2006.6.4~6.10)成功へ道しるべ!その心構えは如何に 〜その15〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

成功への道しるべ!その心構えは如何に 〜その15〜

私が西宮市立今津小学校5年生の時、今から44年も前の話ですが、鮮明に私の記憶に残っていることがあります。
 私は48名いた中で成績が3番〜5番を行ったり来たりしていました。私の前にはM君(1番)とK君(2番)がいつも頑張っていて、どうしても彼らを抜くことが出来ませんでした。
 「あの二人は私より頭が良い」と答えを出すのはいことなのですが、何か癪にさわるのです。何が違うのだろうかといつも考えておりましたところ、夏休みになってその答えがハッキリした事件が起こりました。

=頭脳明晰な人は何が違う?=
 学校の成績を絶対に抜くことが出来なかった二人と自分はどこが違うのだろう。やはりあの二人は私より頭が良いのか。などとモヤモヤしていた五年生の一学期のことです。この時期から、中学校ではクラブ活動があるので小学生の間に模擬活動として、水曜日の6時間目は全員が何らかのクラブ活動に所属するということになっていました。そして、偶然5年4組の3人は「観測部」に籍を置くことになりました。
 観測部は、天体観測や気象観測をして宇宙や自然に夢を膨らませようという趣旨のクラブです。楽しかったのは天体望遠鏡をさわることが出来て、百葉箱などを使って今で言う気象予報士気取りのとても愉快なクラブでした。
 ところが7月20日に想定外のことが起こりました。この日は1学期終業式です。夏休みの宿題をいっぱい出され、うんざりする反面、明日からの開放的な夏休みに胸躍らせているところに、校内放送で「観測部員は部室に集合してください」と呼び出しがあったのです。
 集まってみると顧問のH先生から、一枚のプリントが手渡され、そこには夏休み中の日付けが縦に書いてあり、横には「日の出、日の入り、満潮、干潮、月の出、月の入り、月齢」とあり最後に「今日の月の形」を書き込むようになっています。
 これをもらった私は卒倒しそうになりました。日の出までに起きて、いつも時計とにらめっこし、そして記入する。また六甲山に日が沈むのを観察してそれを書き込む。これをお月さんにも同じようにして、尚かつ歩いて10分の所にある海に行き、満潮と干潮まで調べるなんて僕には出来ない。それも毎日……! こんな事をM君に訴えると、「梅谷、お前アホか。そんなことせんでも新聞の<こよみ>と言うところに全部書いてあるから、それを写してこいとH先生は言うてはんねん」という答え。
 私はホッと安心し、いざその作業をやってみるとものの20秒もかからないのに「これは楽勝やな」と、たかを括ったのが命取りになりました。
 いざ夏休みに入ると、もう7月25日には「お母ちゃん、新聞溜めといてな。ほかしたらあかんで」とすでに人を頼りにする始末。そして盆が過ぎ、8月25日ころ「お母ちゃん、新聞どこや」とたずねると、「あれやったら、あんたとっといて言うたけど、ちょっとも何もせえへんから、今朝廃品回収にだしたで」
チャラリン、鼻から牛乳(嘉門達夫風にバッハのトッカータとフーガのメロディーで)
 頭は真っ白!
そんな時悪智恵は働くモンです。すぐにM君に「今日、近所の田んぼへカエル取りに行かへんか」電話をしました。M君は「ほな、お前を誘いに行くわ。お前とこの方が田んぼ近いやろ」「いや、僕がお前とこに誘いに行くから待っとってくれ」
 そしてM君の所に自転車を走らせ、誘いに行くと「梅谷、お前の目的はカエルと違ごて、これやろ」と、ちゃんと観測部のプリントを用意してくれています。そこには全てがしっかりと毎日データを書き込んだすごいものでした。
 喜び勇んでそそくさと書き写し、思い切りカエル取りに精を出しました。

そして迎えた9月1日……。
観測部顧問のH先生に皆観測プリントを提出したその5分後、H先生は「梅谷、ちょっとこっち来い。おまえ誰の写したんや」「僕、自分で調べました」「嘘付け!」
そう、慌てて写し取ったために全部が一段ずつずれて写していたのです。
 今週の教訓! 頭脳明晰な人は継続力がある。
凡人と賢人の差は頭脳の優劣もさることながら、ほとんどはその継続力と集中力に秘密があることが分かりました。
 その証拠に、この後私が今津中学吹奏楽部に入部し日本一を体験させていただいたのも、休みは正月の三日間だけという厳しい練習(の継続)があったからです。得津武史先生のスパルタ教育は、頭脳を超えた「継続の力」だったのです。

 

続きはまた来週……!