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今週の喝 第139号(2007.12.17~2007.12.23)〜偉人に学ぶ……山岡鉄舟(6)〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

偉人に学ぶ……山岡鉄舟(6)

 「心が清らかになると、慈悲の心で心につくすことが出来る。この世には他人のためなどということはないのだ。全て自分のためなのだ。もし、他人につくせば、それは自分の運を良くする。もし他人の心を傷つければ、自分の運が悪くなり、不幸になる。結局、全て自分に返ってくるのだと、山岡鉄舟は次郎長に諭しました。そして次の逸話を伝えます。

 江戸時代、鎌倉の円覚寺に誠拙周樗(せいせつしゆうちよ)という禅僧がいました。ある日、彼は円覚寺の山門を建立しようと寄進を募ります。当時の豪商、白木屋が千両を寄進し、このことを誠拙に伝えると、誠拙は「ああそうか」と言ったきりです。白木屋は不満に思い、詰問しました。
 「和尚さん、千両といえば私達にとっても大金です。すこしは感謝していただいても良いではないですか」
 すると誠拙は不思議そうな顔をして、
 「おまえが善行を積んでおまえの家が幸福に恵まれるのに、なぜわしが礼を言わなくてはならないのだ」
 これを聞いて白木屋は、深く恥じたと言います。

 この会話で、次郎長は大きな衝撃を受けました。そして、晩年の生き方を決めたのです。まさしく、「情けは人のためならず」彼のような侠客といわれる人の中で、天寿を全うしたのは、次郎長をおいて他に多くはいません。
 私達の日々の努力は、全て私達自身のためです。私達はよい運がくる機会に日々近づいているのです。逆に、努力をしないうちに偶然良い運に恵まれたという時は、かえって将来不幸がくるような結果がくることが多いのです。

=運が悪いと嘆かないこと!=
 年末の宝くじに大当たりした人が、その懸賞金をめぐって、家族や友人の間で大もめしたという話を聞いたことがあります。お金というものは、その使い道を目的無しに得たものは、大いなる災いをもたらすことが良くあります。こういうのを悪銭というのでしょう。
 また、年端のゆかない子供に過分な小遣いを与えるとそのほとんどが、不良になったり、浪費癖を身につけたりロクな事はありません。これも全て、目的のない贅沢は身を滅ぼす警鐘であると思います。

 よく、人は「私は運が悪い」と嘆いている人がいますが、それは単に、贅沢が出来なかったり、思った物が手に入らなかったりしただけのことです。しかし、人間は欲しいと思った物が手に入らない苦しみは執着としてへばりつき、その人の心を<求不得苦(ぐふとつく)>として苛んでゆきます。
 人は、努力もせずに(楽して)願望を実現させようという虫の良い、欲深心を持っていますので、そのようにならない事が自分の側にあることを認めず、「運」とか「世間」の所為にして自分を納得させ、尚かつ、何も努力を払おうとはしません。その証拠に、「運」とはどの様な構造になって我々に覆い被さってくるのかということを、真剣に考えた人はほとんどいないのではないでしょうか。その結果、インチキ占い師や、霊感商法に嵌る人がこの科学の世21世紀になっても多くいることでも明らかです。

 運命は、その人の考え方から発した「選択肢」「優先順位」によって、基礎ができ、それにその人の人間性が加味されて運用されます。従って仏教では「隠徳」と言って、隠れて徳行を積むことこそ大きな善行の利子であると説いています。誰にも見られていないことは、気楽なことで、また、長く続く根本的要因でもあります。良いことを継続することこそHappyだと思います。そのHappyはやがてLukyをうみだし、そのLukyが運命へと昇華し、その人自身のセルフイメージ(自己像)を、立派なものへと変えて行くのです。

●今の自分を変えたいと願うなら、努力を惜しまないことです。
●こうなりたいというイメージをしっかりと持つことです。
●そして、「私は変わるのだ」と言う強い信念を持つことです。

 これら全ての行為は自分自身に確実に返ってきます。


続きはまた来週……!