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今週の喝 第591号(2016.8.15〜2016.8.21) この世は全て催眠だ(333)〜あなたは「宿命」と「運命」の違いを分かりますか〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(333
〜あなたは「宿命」と「運命」の違いを分かりますか

 先般、保険セールスを生業としている人が「スマホがない!」と大騒ぎしていました。私も同様に、一度スマホをなくしたことがありますので、それはとても不安と不便なことは知っています。
 全ての顧客の連絡先はもちろん、その他の情報から、自分の趣味である音楽アプリまで、全てなくしてしまったのです。
 そして、顔面蒼白になり、楽しく勉強するはずの私とのミーティングも全く気もそぞろで、何を言ってもうわの空です。
 
 私は、よく皆さんに
 「あなたは、あなたの運命を信頼していますか」
とたずねます。どういう意味かというと、我々には宿命と運命の中で人生を歩んでいます。宿命とは、自分が持って生まれた業縁(ごうえん)のことです。単純にいうと自分の意思に関係なく自分に備わったもの……例えば、性別やその容姿の美醜、また、その家族に生まれ出るものです。お金持ちの家に生まれたのと貧乏な家に生まれたとのでは、とてつもない差がハナからから出ています。宿命とは、自分ではなく、我々人間が一度も出逢ったことのない“神”や“仏”が与えたものと考えると、
 「神仏はとてつもなく大きな差別的待遇をするなぁ!」
と、愚痴の一つも出ます。もし、神仏が実在するなら、これは大きな罰当たり的所業ですね。
 次に、運命ですが、これは自分の生命を運んでいる何かがあって、それに気づけば、もしかしたら、“思い通りの人生”を歩めるかもしれません。ま、人生の方程式とでも言いましょうか、こんなものがあれば、それはそれは、人として生まれてきた意味も理解できるようになるのではないでしょうか。
 こんな観点から、私は「運命とは何か?」と30年余り研究した結果、それは「その人間の選択肢と優先順位」で構成されており、その選択肢の選び方、優先順位の付け方は、その人間が生まれ育った環境や人間関係から学習した“思考”、また、遭遇する事象などからの“気付き”によって成されることが分かりました。
 
★★スマホ紛失にある真の意味は?★★ 
 さすれば、先ほどの保険外交員の方がスマホをなくしたことは、宿命なのか運命なのかどちらでしょうか。もちろん、それは運命ですね。
 そんなに大切なスマホなら、肌身離さず、意識から遠ざけずに毎度チェックすれば紛失は起きなかったでしょう。しかし、人間の最も弱い部分……それは、スマホがバッグに在るときには、「当たり前」という心が支配し、
 「スマホが在ることは有り難いことだ!」
などとは決して思いません。無くなって初めてその大切さに気付くのです。古来より「いつまでも在ると思うな、親と金」ということわざが示す通り、無くして初めて「有り難さ」が分かるのです。人生これでは完璧に“後の祭り”……取り返しが付きません。正(まさ)しく「後悔先に立たず!」です。
 スマホの紛失……これは紛れもなく己の心の有り様による“運命”の為せる業なのです。しかし、古来より偉大な宗教者たちは
 「人生で起こることには、千に一つの無駄は無い!」
と帰納法(経験則)から、導き出しています。そして、「運命は思考!=人生は思考!」ですから、まさに考え方一つで「苦」にも「楽」にもなります。中国の古典の「人間(じんかん)万事塞翁(さいおう)が馬」が示すように、我々の人生は考え方一つで失意にも希望にもなるのです。
 そこで、件のセールスレディーに、
 「スマホはあなたが使っていたもので、あなたがスマホに使われることは可笑しいですよ!」
と問いかけ、私の所に学びに来ているのだから、私の提案をしっかりと受け入れて、今までの考えを一度大変革することを提案しました。
 それは、先ずスマホレス(昔のようにスマホに頼らない行動)を2週間ほど体験してみること。すると、彼女はすかさず
 「最近は公衆電話もほとんどないし、緊急連絡には対応できない!」
と反論してきました。私は
 「それは、心配ないよ。近所には誰だってスマホや携帯は持ってるから、借りれば良い」
と切り返すと、
 「スマホを電話帳代わりにしていたから先方の電話番号など分からないし、またスマホを気安く貸してくれる人などそうザラにはいないです」
と、声を荒げます。
 そこで私は、
 「そんなに大切なものを、どうして疎かにしていたのですか。また、あなたがもしそのように困っている人がいても、スマホを貸してあげないのですね。そして、あなたが声を荒げるくらい大切な情報である電話帳なら、Fail-safe(失敗のことを念頭に置いた対策)の観念からBackupをとっておくことをなぜしなかったのですか」
と切り返し、
 「とにかく、あなたはスマホレスの生活をしていないのだから、営業成績の低下も想像の世界で『落ちるだろう』と思っているだけなので、勇気を出して実行することですね。こんな素晴らしい体験をする機会を“神さま”が下さったのですから……」
と続けました。
 はてさて、彼女は、そこまで推奨する私の進言を受け入れ、2週間のスマホレス生活に突入したのです。さてその結果は……!?

この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/