M&Uスクール

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今週の喝 第537号(2015.8.3〜2015.8.9) この世は全て催眠だ(279)〜「恐怖」も催眠の一種、しかし……!。〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(279
〜「恐怖」も催眠の一種、しかし……!。

 人間の潜在意識は、肯定、否定の区別無く、そこに浮かぶイメージによってその機能が決定されます。つまり、一旦イメージしたものを否定しても、一度脳裏に浮かんだものは、否定のしようがありません。
 先回申しました“ピンク色のブタを想像しないで”と言われても、取り返しがつかないのです。
 ユーチューブなどで「車載カメラが見た交通事故!」などの映像をみると、その悲惨なマイナスイメージが脳裏に焼き付いて、「ああ、恐ろしい!」と当事者になったように恐怖心が湧いてきます。そして、その後、運転した時など、自分でも不思議なくらい慎重にハンドルを握り、普段なら他者に追い越された時など「負けてたまるか!」と、戦いを挑むのに、「お先にどうぞ!」と殊勝になったりします。
 これぞ、催眠!
しっかりと、映像によって心を入れ替えられました。
催眠とは「快」と申しましたが、このように「恐怖」も一種の催眠効果をもたらします。古来より、刑罰で公開処刑(見せしめ)を行うのはこの現象によるのです。しかし、私たちが学ぶ催眠法は、あくまで相手の人格を大切にして、催眠者の道徳(モラル)がしっかりとしているという前提でこのコラムもお伝えしています。ですから、強迫めいた恐怖心を喚起する催眠誘導は人道に反しますので、個人で自己催眠的要素として、自分自身に注意を促すような姿勢以外には用いてはならないと私は思っています。
 催眠法は、イメージと現実の区別がつきにくい人間の性質を利用して、相手(被催眠者)の自律神経系に影響を与える誘導法です。たとえば、「今すぐに汗を出せ!」と言われても、顕在意識では出来ません。
 しかし、催眠に誘導して、発汗を促すようなイメージ、例えば「サウナに15分入っている」ようなところを言葉で誘導しますと、不思議や不思議!被催眠者は、そのイメージがクッキリ浮かべば浮かぶほど、額や前進に発汗を催します。
  
★★「困難」は、言い換えれば「クリアすれば歓び」★★
 このように、人間は「現実」と「想像」の区別がつきにくい故に、その活用法は豊富にあります。私は楽器の練習に、また、スポーツの訓練に用いています。催眠による練習のメリットは、スポーツなら実際に肉体を使うので、練習といえども“怪我”とは、隣り合わせです。音楽で楽器や歌の練習をするときでも、先ほども言ったように、一度練習で間違った箇所は脳裏に張り付き、その箇所が近づいてくるとだんだん緊張してきます。
 しかし、催眠(トランス)状態での練習では、催眠者がコーチやトレーナーのように専門家である限り、理想の状態を言葉によってイメージ化させますので、失敗や怪我がありません。そして、その成功(プラス)イメージを反復することによって、知覚神経はだんだん成長して太くなり、やがて自信に繋がります。ベテランとは、この知覚神経をしっかりと育んだ人の事です。
 私は、この想像による知覚神経鍛錬(=自己催眠)を用いて、フルート協奏曲などの練習をするとき、先ず、楽譜を写真で取ったように脳裏に浮かぶようになるまで、眺めて焼き付けます。決して覚えるのではありません。カメラで写すように脳裏に焼き付けるのです。
 我々が「覚えよう」とすると、「覚えなければならない」という観念が出てきます。この「ねばならない」は、「覚えられない」とか「覚えるのが面倒だ」といったマイナスイメージを裏に誘発して、それに気付かないでいることが多くあります。従って、覚えるのではなく、写し込むのです。
 これには少し要領が必要ですが、まぁ、美しい女性の写真や好きなタレントのブロマイドを眺める要領で、「興味を持って気楽に見る」のです。好きなものであれば、我々は能動的態度に出ます。この「進んでやる」ことこそ、自己催眠の秘訣です。昔から「好きこそものの上手なれ」とことわざにあるように、好きである事こそ、何事も上達の第一要素です。その内実は、能動的であると、眺めているだけであらゆる事が写し込まれるという人間特有の脳回路の機能が存在するからです。
 このように、私は楽譜を写し込むために、今から練習しようとする音楽の情緒を、自分が美しい演奏をして観客が酔いしれている「雰囲気」を先ず連想し、その楽譜が目の前2メートルほどの所に65インチのハイビジョン大型モニター位の大きさでそこに“ある!”とイメージ(信念化)します。
 不思議なことに、その楽譜で演奏困難なところや練習不足の箇所は、その部分だけ霧がかかったようにぼやけています。私は、このぼやけた所こそ、「これから練習して、クリアして行く挑戦心を喚起する箇所」として、迎え入れるようにしています。
 努々(ゆめゆめ)、「演奏の難しい所」などとは思わないで下さい。難しい箇所は、それをクリアしたあかつきには、また腕が上がっている……このように楽天的に物事を捉える訓練から始めます。

この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/