M&Uスクール

潜在意識の有効活用を教える学校”M&Uスクール”のサイト

今週の喝 第459号(2014.2.3〜2014.2.9) この世は全て催眠だ(201)〜「暗示」は、己の心の一つの表れ!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(201
〜「暗示」は、己の心の一つの表れ!

 「暗示」の効果を誤解していることこそ、暗示に掛かった状態と同じであることが少しはお分かり頂けたと思います。
 暗示は、私たちの生活の隅々に散見されるのは、暗示が私たちの心の外側から注入されたりしてやってくるのではなく、むしろ、心の内側にその大きな根拠があるのです。
 暗示に掛かるとき、その対象は自分自身の中にあるイメージが大きく作用します。むしろ、自分の内側にある観念が、普段は意識していないさまざまな可能性や条件に活力を与え、その原理の大きなエネルギーを引き出してくるのです。
 例えば、ルイビトンのバッグが欲しいと常々思っている女性に、
 「○○すると、バッグが手に入るよ」

という暗示を掛けた場合、彼女はその方向へ心も行動もシフトするでしょうが、全く興味の無い男性に同様の暗示を与えたとしても、何の反応も起こりません。
 「暗示」は、その人間が興味を示しているものが一時的に戸惑わせ、また心を迷わせるのです。興味を示しているものによって心が揺れるわけですから、それは「暗示」というよりも、「明示」と言った方が良いのかも知れません。
 
 先般、「セールスに暗示効果を……」などと書かれた本があったので読んでみたところ、
 「あなたはドンドンやる気が起こってくる」
 「あなたはもう何も恐れるものがない」
式の、まことに明快かつ単純きわまるメッセージを、毎日自分自身に言って聞かせよなどとあり、この手のHow to本は、書店のビジネスコーナーには未だ氾濫しています。
 仕事をやりたくない、もっと楽がしたいと思っている御仁が買うのですから、「仕事をしたくない」と思っている訳です。そんな人間に「やる気」が起こる訳がありません。
 
★★適切に用いれば暗示効果は抜群!しかし…★★
 この様なレベルの言葉(メッセージ)で人が変わるなら、何も苦労などしません。人の心というものは、そんなに浅くはないのです。「暗示」という言葉が、人々にどこか信頼しきれない、インチキの、詐欺的な印象を与えるのは、このテの「暗示」の安直さに所以するのです。
 こんな似非(えせ)暗示が我々自身を潜在意識から変えることは絶対にありません。ですから、説得(コミュニケーション)で相手を根底から変えるためには、私たちは、真にすぐれた暗示を効果的に用いることが必要なのです。
 しかし最近、潜在意識を実社会に活かすことを教えるビジネススクールが林立し、その多くで、レジュメ的なアラカルト本から曲学阿世の徒が小器用に自分達のアイデンティティの幅広さをひけびらかす手段として借用し、誤った解釈の内容で喧伝しているのをよく見かけます。
 現代の日本社会はニセ・ホンモノ入り乱れて暗示メッセージの洪水です。この、ニセメッセージもそれに食いつく人間の思慮の浅さが招いた暗示メッセージとなります。
 我々は好むと好まざるに関わらず、感性や思考の在り方を暗示に大きく影響されながら生活を営んでいるのです。
  ●ブランド商品
  ●流行のヘアやメイク
  ●スカートの丈やスラックスの太さetc.
 これらはいずれも、その人のセンスについての強烈な暗示メッセージを発散しています。
 カメラマンなどによく観られるヒゲ、漫画家のベレー帽、作曲家のアスコットタイ、タレントが普段は破れたジーンズなのに、パーティーなどではギンギラギンのキメキメでくる分裂ファッションなどは、自分が“売れっ子”であるという暗示効果を無意識のうちに期待したものに他なりません。
 
 暗示語は、その時代、時節によって変化し、またそれが大きなパワーを生み出すこともしばしばです。私もその場に居合わせたのですが、現代の若者会社員が、上司の陰口を同僚と言い合うとき、「キモ!」「ダサ!」など、一語で表現します。それを影で聞いた上司は、その強烈な暗示に相当なショックを受けていました。
 「キモ」は「気持ち悪い」の短略語、「ダサ」は「ダサい=格好悪い」です。その上司は、ではどういう行動や行為をとれば、みんなに気持ちよく迎えて貰い、格好良くなれるのかなど論理的な思考は完全に頭から外れて、唯々ショックを受けておりました。
 このように、暗示効果がマイナスに出ると、人のやる気を根底から無くさせることも往々にしてあります。

この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/