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今週の喝 第427号(2013.6.24〜2013.6.30) この世は全て催眠だ(168)〜催眠誘導には、人格錬磨が必要!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(168
〜催眠誘導には、人格錬磨が必要!

 言葉は、聞く側の心を快く刺激したとき、それがイメージを誘発し、自分自身の明るい未来の姿を想像します。しかし、その言葉の内容よりも、言葉を発する人の、身振り、手振りや、声の抑揚、強弱など感性にうったえかける伝達要素が重要なのです。メラビアンの法則によると、言語情報はわずか7%に過ぎないと報告されています。
 つまり、人の話を聞くとは、相手の表現力……それも、視覚や聴覚、リズムやイントネーションを、無意識に「快vs不快」のバロメーターにしているのです。従って、話す側の人格や包容力が大きくものをいう訳です。
 だから、催眠法を学ぶと言うことは、自分自身の精神姿勢や愛情など、人の根本的人格要素を磨くことにもなるのです。
 表面的に“催眠術”として修得した人間は、その人間の持つ感覚感性より高い人を誘導することは至難の業なのです。その訳は、感覚感性の鋭い人は、より微細な自然の法則を感知する能力、つまり、自然が持つリズムやその移り変わりの推移を感じ取る能力があるので、“催眠のかけ方”程度の修得では、その微妙なリズムや感覚は敏感な人間にとっては「不快」そのものに感じるのです。あくまで催眠誘導は、相手に「快」をもたらすことで成り立ちますから、一度相手の感性が「不快」と受け止めれば、絶対に掛かりません。
 自然の持つリズム、微妙な推移とは、日本に「旬」という概念があるようにとても繊細な感性です。これは今の暦では1ヶ月を上・中・下と三つに分けた約10日を指します。6月下旬と言えば、6月21日から30日までを指し、日本には四季の他に旬の感性や、その時期特有の季節を感じる味覚感や季節感を楽しんだのです。そんな中から、和歌や俳句という素晴らしい日本の文学が生まれました。
 という訳で、催眠商法など悪質に催眠現象を用いる輩とそれに引っかかる人間達は、それ相応に自分自身の弱点をもっている、欲に目がくらんで微妙な感性を自分自身で潰してしまった「亡者」と言っても過言ではありません。

★恐ろしや!“ウィンザー効果”★
 中国の五経に「礼楽」があるように、礼(その根本は人々の快を目指した政治など)を重んずるには音楽を理解し、その情緒を五感六根で受け止める微妙な感性が必要なのです。
 催眠誘導する者……それは大きく言えば、リーダーそのものですが、能動性をもってあらゆるものを想像してゆく能力を有する人間でなければなりません。それは、体験や出会いを通して得られる感動のことで、具体的には「自然・芸術・愛」の三つを全身全霊で感じることの出来る人間です。つまり、「美」を素直に感じ、それを愛でることができる人です。心より自然や芸術の美しさに触れ、愛する人との交流によって、あらゆることに対して情熱的に感応する人こそ、この世に必要な人間で、そんな感性から情緒深い微妙な感覚が分かるのです。
 これが、人間の人格的素養です。この様な人間から発する言葉は、説得力があり、イメージ力を活性させ、やる気と自信と勇気を喚起します。
 要するに、しっかりとした人格形成の上に立脚した言葉は、ヨハネが「言葉は神であった」と言うように、多くの人を動かすのです。言葉は、イメージ媒体そのものなのです。
 さて、言葉に「ウィンザー効果」という法則があります。一つの例を挙げますと、A部長から直接褒められるのと、第三者のB君から、
 「A部長は、あなたのことをとても素晴らしい仕事をすると褒めてたよ」
と、伝え聞くのと、あなたはどちらの方が嬉しいでしょうか。一見、直接の方が嬉しいように思うでしょうが、よく考えると、第三者を通して褒められる方が嬉しく感じるのです。
 その訳は、直接言われれば、その言われた内容そのものが現実ですから、そこにイメージ的膨らみはあまりありません。しかし、第三者から聞くと、それ以外の人間にもA部長は自分の良いところを喧伝してくれているのかも知れないと色々なイメージが膨らみ、その結果、自分の心はウキウキと能動的になるのです。
 同じように、TVコマーシャルや店員・セールスマンが製品をアピールしても我々の心は懐疑的なのに、専門家でもない友人や知人が「○○は良いね」と言う方が我々の心が動くのも同じです。そのとき、自分もその製品を快適に使っている姿を友人同様に想像するからです。こんな時も、やはり実際に使っている人間の言葉ではなく、その話し方や身振り手振り(メラビアンの法則)が当てはまるのです。
 この「ウィンザー効果」というネーミングは、映画“伯爵夫人はスパイ”のなかで、ウィンザー伯爵夫人が、
 「第三者の褒め言葉は、どんな時でも一番の効き目があるのよ。忘れないで  ね。いつかきっと役に立つときが来るわ」
という台詞から来ています。
 このように、人間行動の根本はイメージから始まります。則ち、イメージを誘発させることは相手を動かす最大要因なのです。ですから、ウィンザー効果を逆に用いて、第三者を介して悪口や悪評を聞くと、本人から直接罵られるより大きなダメージを受けてしまいますので、ご用心! 言葉や催眠法など、何事もそれを用いる人間の人格に掛かっているということが、お分かり頂けたと思います。


その続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/