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今週の喝 第428号(2013.7.1〜2013.7.7) この世は全て催眠だ(169)〜イメージ力は、生命力の根源!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(169
〜イメージ力は、生命力の根源!

 サミエル・ウルマン「青春」という有名な詩に、
 人は信念と共に若く、疑惑と共に老ゆる
 人は自信と共に若く、恐怖と共に老ゆる
 希望ある限り若く、失望と共に老い朽ちる
とあるように、人間の生命力の根源は、イメージを描く能力そのものにあるのです。ウィンザー効果も第三者からの褒め言葉の方が当事者より効果があるというのも、その内実はイメージの膨らみ具合にあったのです。
 このイメージ話法(イメージを掻き立たせる為の話法)とも言うべき言葉を最大限に用いている職業に“易者”があります。最近は易者と言えば「占い横丁」にゆかなければ、出逢うことは殆どありませんが、ほんの少し前には、街角でよく見かけました。つまり、繁盛していた=“よく占いが当たった”と言う事です。
 もちろん、本当に易学を学び、その奥義を窮めた方も大勢いたとは思いますが、その様な感性を磨くのは至難の業です。なのに、街角に多くの易者がいたと言うことは、そこに何かの秘密があるのではないかと思い、私なりに調べたことがあります。
 例えば、困り事を相談してみると、唐突に
「あなたのお父上は、死んでオランじゃろ」
と尋ねられました。そこで
「いえ、まだ健在です」
と答えると、
「だから、死んでオランじゃろ(いないでしょ)と言ったんじゃ」
と、高圧的に(威厳をもって)叱られました。また、別の人間は、
「ハイ、一昨年亡くなりました」
というと、
「やはりそうか、お父上の霊が作用して居るなあ」
と感慨深げに答えます。
 つまり、どっちの答えが出ても不測の事態に陥らないようなしゃべり方をするのです。(何度も言いますが、易学を本当に窮めた人の話ではありません)
 こうして、自分の言ったことが先を見通すことをアピールし、人を先ず信じさせるのです。
 
★易者の言葉★
 易学を体得するのは、孔子や老子のような聖者ですら至難の業です。また、どんなに研鑽を積んでも、その人を相手が懐疑の念で見ていれば、相談にやってくることもありません。そこで、彼の言葉が全て要を得ているように相手に思わせる為の話法をあみ出したのでしょう。
 それは、あたかも相手の心がスラスラと読めるように感じさせる話法です。言い換えれば、心が“読めているかのように”相手に思わせる言葉を挟みながら会話を進めています。逆に、無神経な人やマナーを知らない人間、また、率直すぎる人は、ついうっかりと「人の心の中に、ズカズカと土足で踏み込んで」失敗する人もいます。
 今からお伝えする「易者の言葉」は、何も、人を騙したりするのではなく、自分が不遜を買わないようにするための“慎重な話法”として用いて頂くためのものですので、努々悪用しないようにお願い致します。
 
 ここで申します「易者の言葉」はそんなに過激なものではありません。むしろ、とてもソフトで抵抗感を感じさせない言葉です。しかし、いつの間にか相手の注意を内面へとリードしてゆきます。
 一つの例を示します。
「あなたは私の心遣いに、きっと驚かれたでしょう」
相手が、確かにびっくりした[かのように]言っていることに注意して下さい。その裏には、「私はあなたの心が分かっていたんですよ」というニュアンス……つまり、「あなたの心が読めますよ」と言う意味が込められています。
 それとなく“相手の気持ち”に触れていくことが大切であり、それが目的なのです。そうすることによって、相手の関心がフッと自分の内側に向き変わることを期待した言葉なのです。
 トランス状態(催眠)に導こうとしている相手に向かって、
「あなたは今、次に何が起こるだろうと不思議がっていますね」
というと、相手は内響(自分の内面を見つめて自分に対して回答)して、
「そう言えば、そうだなあ」
と言う気持ちに導かれて行きます。
 チューニングの第1ステップは、相手を観察し、相手の(無意識の)行動を“解説(実況中継)”することでしたが、ここで、第2ステップに入るのです。
 相手が椅子に座ったとか、まばたきをしたというのは、外から見れば(観察すれば)分かりますが、「不思議がっている」かどうかは、外から見ただけでは分かりません。その分からないことを「不思議がっている」と相手の心を読んだ風に言ってしまうのです。そうすることによって
「この人間は、私の心が分かる人だ。何も隠せないし、信じても良いようだ」
と、軽いトランスへ入る地ならしが出来てくるのです。

その続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/