M&Uスクール

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今週の喝 第412号(2013.3.11〜2013.3.17) この世は全て催眠だ(154)〜人は、知らないうちに自己催眠に入っている!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(154
〜人は、知らないうちに自己催眠に入っている!

 トランス状態(催眠)とは、端的に言えば、相手(被催眠者)が心身共に「快」の状態になれば必ず誘導出来るといって間違いありません。その時は、リラックス状態ですので、呼吸が深く穏やかで、自分に「快」をもたらしていることだけに集中出来ていれば良いのです。そして、それが現実的なことだけではなく、まさにイメージの世界であっても、人間の心と体は同じ反応をしますので、誘導されてしまうのです。
 例えば、テレビなどのショー的催眠で、
 「あなたは、とても可愛い赤ちゃんです」
などと暗示を掛けると、本当に赤ちゃんのような格好をします。とても不思議でならないでしょうが、私たちは誰しも昔の頃のことを懐かしく思い出したり、その頃のTVのヒーローの物まねをしたくなるものです。その時、我々は心身共にタイムスリップしているのです。それが、外界に何の気を散らせる材料もないとなると、本当にその当時の雰囲気の中に催眠状態ではなくても、入って行きます。つまり、心の旅(インナー・トリップ)をしているのです。
 子供の頃に聴いた懐かしい音楽や、風景、また当時を映した映画などを見たときの心を思い出して下さい。
 私たち人間は、他の動物と決定的に違うのは、過去や未来をイメージ出来るところです。その代わり、そのイメージと現実は、イメージが鮮明であればあるほど、その区別がつきにくい(つかない)のです。
 だから、ある人が
 「自分に未来はない」
と悲観的に想像してしまうと、現実とイメージの区別がないため、心は暗くなり不安に苛まれることになるのです。将来を暗く考えるか、また光を感じ明るく思うのかによって、心が変わるのもトランス(自己催眠)なのです。

=気散は、煩雑な外界から身を守る手段!=
 トランス(催眠)とは、その人間の「快」の要素が揃い、鮮明なイメージを描いたときに、現実と想像の区別がなくなる状態と思って下さい。
 独り言を言っている人をよく見かけますが、その人の脳裏では、しっかりと誰かと会話しているのです。それがもしかしたら、心の中に住まうもう一人の自分自身かも知れません。また、声に出なくても、私たち人間は常に、「内響」しています。内響とは、例えば、学校の授業などで先生がある方程式の説明をしているときなど、声には出さないけれど、
 「そんなに難しいこと、実際に使うことがあるの?勉強は嫌だねえ」
などと、反応することがあるでしょう。また、上司が、
 「きみ!こんな杜撰な仕事の仕方で良いのかね」
と注意を受けたときなど、口では
 「申し訳ございません」
と言っておきながら、心では内実、
 「ならば、お前がやってみろ」
などと捨て台詞を吐いていることなどしばしばですね。
 不愉快なことであっても、それから逃れよう(快の状態にもって行こう)とすために、反論してしまうのです。その時、その人間の心の中はしばしの快感が走っているのです。(しかし、長続きはしませんが……)
 この様な人間の性質を巧みに用いてトランス誘導(エリクソン催眠)は開発されました。
 ですから、トランス(催眠)誘導する要は、相手を快の状態に導くために、深い呼吸とその人間が心に描く形(イメージ)にその人の集中力を結集させると、現実とイメージの境界線がなくなり、トランスに入って行くのです。簡単に言うと<呼吸・集中・イメージ>の三位一体化です。そして、そのプロセスを何度も体験させるうちに“般化(条件付け)”され、脳回路に一つのクセとなってインプットされます。そうすれば、いつでもトランスに入ることが出来ます。現在、自分が抱える問題やストレスから解放されたイメージなどプラスのイメージを持つことによって、現実の世界をまたプラスに改善することが出来るようになるのです。
 そこで、相手をトランスに誘導する、また自己催眠などによって自分に暗示を掛けるために最も大切なことは、「集中」させること(自己催眠の場合はすること)です。
 先ほども言ったように、人間は自分自身を「快」に導くためには、相手に「反抗」も辞さず、挙げ句の果てには、内響で相手の言葉を「拒否」し、それが般化によって、人の話を聞かない性質を作ったり(遮断)、自分の内側に閉じこもったり(自閉)して、自分を外側の不快から守ろうとするのです。それが、気の散る根本原因です。また、トランスによってその性質を改善しようという試みにおいて、そのクランケ(患者)は、大抵が自閉や遮断、気散によって自分を外界の煩雑さから解放しようとしていますので、全く集中力などありません。
 さて、そのような人達をどのようにすれば「集中」させることが出来るのでしょうか。


その解説は、来週のお楽しみ……('-^*)/