M&Uスクール

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今週の喝 第410号(2013.2.25〜2013.3.3) この世は全て催眠だ(152)〜我欲、傲慢は自分を見失うもと!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(152
〜我欲、傲慢は自分を見失うもと!

 YOU能力……相手尊重の態度(心)のことです。つまり心から相手を受け入れることなのですが、人間は意外と、自分自身は誠心誠意行動しているつもりでも、心の奥底には、我(欲)が横たわっているため、無意識に自分のため(利益)の行動に走りがちです。
 「これを言えば、相手が傷つくから言わないでおこう」
などと、独り言のように内響(脳裏で語る)しても、心のもっと奥底では、
 「人間関係がおかしくなって、自分に不利益になる」
というような意識があるのです。つまり、本当は「相手のため」ではなく「自分のため」であることが往々にしてあります。
 このような、本音を持ちながらも相手をトランス(催眠)状態に誘導出来るのかというと、相手が我欲をむき出しにしているときや、自分の優秀性を誇示しようとしている場合は、誘導出来るでしょう。
 なぜなら、我欲とは「○○を求めている」訳で、また、自分を誇示しようと思うときは、その誇示によって得られる己の満足感に目標を設定しているのですから、自然に「集中」しています。トランス(催眠)は、相手が落ち着いた状態で一つのことに集中し、そのことが明快なるイメージとして脳裏に上がってくると自然に入る心の状態ですので、完全に導引することが出来ます。
 詐欺やマルチ商法を「催眠商法」という所以は、被害者がウットリとするような達成した状態をイメージさせるところから始まります。また、自己顕示の強い人間は、「煽(おだ)て」や「ゴマすり」によって、悦に入りますからこれまた簡単に導引されて(この場合は、引っかかって)しまいます。
 この状態を傍らで冷静に見ている人間がいるとしたら、全く理不尽な状態であることに気付きます。つまり、筋道がしっかりしていないのです。この歪みが発見出来ない(=理性を失った)状態こそ、詐欺に掛かったり、煽(おだ)てに乗った状態です。
 この状態は、トランス誘導する側の心と言葉がチグハグでも、見破ることは出来ません。なぜなら、当人は納得しているからです。

=心・言葉・行動の一致こそ、リーダーの素養!=
 近代催眠の始祖と言われるエリクソン博士は、NLP(神経言語プログラム)を開発し、それを世に広めた動機は、神経症や精神疾患の状態にある人間を少しでも改善し、社会復帰させようという素晴らしい社会貢献の心から出発しました。
 従って、その対象者は、あらゆる種類の恐怖症を持ってやってきます。恐怖とは、気が散って自分の心をひとつのことに集中することが出来ないため、“心のエネルギー低下”を起こし、問題解決が自分自身でできなくなった状態です。恐怖心を持った人間は、それを取り除こうとして相手を理不尽に(意味も無く)疑います。その結果、全ての思考はマイナス感性に偏り、何を心の支えにすれば良いかなど考えられなくなります。そして、被害者意識が心を支配し、あらゆるものが悪く見えて、何事にも過敏に反応します。この様な人間に、
 「あなたをトランスに誘導しましょう」
というと、
 「私はそんな恐いものには絶対誘導されません」
と頑なに拒否の態度に出ます。一度も催眠状態を体験したことが無いにもかかわらず、「催眠=悪の誘導」という固定観念が支配して、“食わず嫌い”の状態に陥っているのです。
 恐怖が疑念を生み、そして思考が理不尽に冒され、周りの人間を信用出来なくなります。そして、ますます被害妄想や誇大妄想になり、挙げ句の果てにはそこから逃げようと努力を重ねても「打つ手無し」と思うや、自分の心の中に逃げ込んでしまい、シャッターを下ろす自閉症や鬱へと自分の心の状態を悪化させて行くのです。その時、その人間の心はとてもナーバス(過敏)な状態になっているので、相手の本性や本音を感じることが多いのです。つまり、そのような人達には、表面上の言葉面など通用しません。誘導する側、接する側が本当の心で挑む以外にありません。
 しかし、先にも述べたように、人間は無意識に自己優先に動きがちです。だからこそ、常に自分を振り返り、自分の吐く言葉が自分の本当に望む心と一致しているかどうかをチェックしないと、無意識に詐欺師と同じ心の状態になってしまい、迷える人間達から(彼らは過敏な故)敬遠されてしまいます。
 従って、リーダーの最も大切なことは、「心と言葉と行動が一致した状態」を自分の潜在意識に普遍化して落とし込むことから始めるのです。
 キリストの弟子ヨハネ
 「始めに言葉ありき。言葉は神とともにありき。言葉は神でありき」
と言ったように、人間だけが駆使することの出来る最上のコミュニケーション手段である言葉を、心を伝える道具とし、尚且つ、社会弱者を救済する手段とするためにも、自分の心の位置をしっかりと見定める訓練が必要なのです。
 人間は意外と傍若無人ですので……(>_<)


その解説は、来週のお楽しみ……('-^*)/