M&Uスクール

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今週の喝 第303号(2011.2.7〜2011.2.13) この世は全て催眠だ(45)〜人は、過去まで塗り替えてしまう〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(45
〜人は、過去まで塗り替えてしまう〜

 私のところに、結婚して10年目の一人の女性が相談にやってきました。そして、夫と別れたいというのです。私の目には、つい3年ほど前まではとても仲の良い夫婦だったように思うのですが、奥さんのお腹に念願の赤ちゃんが宿ったころから、夫婦仲が悪くなってきたのです。
 男性は大きな子供のようなところがありますので、きっと、奥さんがお腹の赤ちゃんを気にしだした頃から、夫の夜の求めを疎んずるようになり、そして、出産と同時に今度は赤ちゃんにかかりっきりになったのに大人げもなく、ヤキモチを焼いたのです。そんな折、ちょいと一杯のつもりで入ったスナックで知り合った女性と懇(ねんご)ろになり、不倫に発展したのを、携帯電話のMailでばれてしまったという経緯です。
 ここまでは、良くある話ですね。さて、ぶち切れた奥さんは、私に「この10年何も良いことなんか無かったわ。本当にイヤな思い出ばっかりで、私より不幸な女はいない!」と叫(わめ)きます。
 チョッ、チョット待った!私の知る限りでも、結婚して7年半は、結構仲の良いオシドリ夫婦でした。なのに、何も楽しいことがない10年だったと言うのです。
 人間はこのように、離婚や浮気発見の時など、過去まで塗り替えてしまうことが多いのです。二人で楽しく過ごした日まで、全てを恨みの対象にすることによって、自分の心を離婚にシフトしてゆきます。それも無意識のうちに……。
 演歌のヒロインように「失恋しても、それでもまだ愛している」という未練たっぷりの女性は、最近めっきりと減りましたねえ。

=過去を塗り替える能力の逆利用!=
 人は、自分の心の許容(器)をオーバーするような出来事が起きた時、無意識に自分の心を守ろうとする本能が働きます。それを「無意識分野に於ける自己防衛機制」といいます。(機制とは、機械的制御装置のことで、無意識に機械的にその行動に及ぶ)先ほどの女性のように、予想だにしなかった夫の浮気が発覚し、自分の心のコントロールが出来なくなってしまった場合、過去の全てを憎悪に向けて、自分の心を納めてゆきます。そんな時は、自分の脳裏で、何とも言えない低い声で“恨み節”をくり返している(内響)場合がほとんどです。そして、「自分は不幸なのだ!」と心に焼き付け、その原因を作った相手を恨むことによって、自分を正当化しようとします。
 先ほどの離婚話も、子を宿した時に夫を冷たくあしらったのも原因の一つであるにもかかわらず、全て悪いのは相手で、自分は被害者……不幸な女を無意識に演じて自分を慰めます。しかし、潜在意識とは恐ろしいもので、その場の感情整理は出来ても、その時の心の状態はしっかりとインプットされてしまいます。そして上記の事例の場合は、「自分は不幸な人生を歩むのだ」という固定観念となるのです。
 こんな場合、後にどんなに素晴らしい出来事が起こっても、
 「こんなことが長続きするはずがない」「夢ではないだろうか」
と、マイナス要素で心を塗り固めてしまいます。人は観念がマイナスになると、必ずマイナス(思い通りの)方向に自分の駒を進めてしまう(念ずれば花開く法則)性質を持っていますから、人生を暗い方向へ自然に(無意識に)誘導してしまうのです。これが演歌の世界で言う「不幸癖(ぐせ)」なのです。
 こんな癖に早く気付いて、人生を正しい方向へ軌道修正しなくては、時間経過と共に、ますます自分自身の心の傷は深くなってゆきます。さて、こんな時はどのようにすれば自分をコントロールできるでしょうか。
 一番簡単な方法は、うっぷんを晴らし、気持ちを落ち着かせることです。私はこのような事態の収拾法を習得していますので、容易に対処できます。その方法は、至って簡単!……欲求不満や心に許容を超えた人の怒りを、ただしっかりと耳を傾けて言うだけ言わせるのです。(これは、慣れないとこちらの感情に火が付いてしまって、収拾のつかないことに成りかねませんので、何とぞ、ゲシュタルト療法や神経言語プログラミング、または催眠法の専門家について訓練を受けてからやってください。)そして、相手の怒りのエネルギーが枯れ始めた頃を見計らって、周りの人間が温かく声を掛け、明るい未来は人間の観念を変えることから始まると気付かせてゆきます。
 その為には、過去を書き換えることが大切です。先ほども述べたように、人は過去を塗り替える能力を持っていますから、そのパワーを逆利用するのです。
 人間の気に入らないこととは、それがあなたの心の中ではまだ決着がついていない(完了していない)ことを意味します。ですから、じっくりと記憶を呼び戻して修正し、気に入るようにケリを付けてやれば(誘導すれば)良いのです。このようにしておいてから、今まで学んできた「心の濃淡(明暗)訓練」や先回お話しした「事象(イメージ)の大小訓練」を活用します。過去の思い出を修正するのは本当に簡単なことなので、是非実践してみましょう。

さて、そのやり方は……続きは、また来週……('-^*)/