M&Uスクール

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今週の喝 第302号(2011.1.31〜2011.2.6) この世は全て催眠だ(44)〜心の大きな人は、実際の印象も大きい〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(44
〜心の大きな人は、実際の印象も大きい〜

 自分が立派だと思っている人は、不思議なことですが大きく見えますね。私は子供の頃、指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤンに憧れて、貯めたお年玉を全部使って、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートを聴きに行ったことがあります。その時、指揮者カラヤンはとても大きな人であるように思ったのですが、後年レコード雑誌で奥さまとのツーショットを見て驚きました。ドイツ人としては小柄で、確か奥様より身長は低かったように思います。
 我々人間は、その人間から出るオーラによって、不思議にそこがデフォルメ(変形から転じ拡大)され、大きな人という印象が残ります。映画のヒーローやヒロインも、もちろんカメラワークも手伝ってとても大きな人に映りますね。また、駅の雑踏などで恋人と待ち合わせをしていて、その人を発見した時など、その人だけ、とても大きく、また一段とその辺りが明るい感じがするという経験をした方もおられるでしょう。
 これらの経験がもとになって、精神の痩せた人間を「小さい奴だ」とか、どうでもいいことをとやかくいう人に「取るに足りない小さなことを大きくとり上げるな」などと言いますね。
 先回は、イメージの濃淡訓練で心の有り様のコントロールしました。同様に、人間は一般的に、大きくすれば印象が強まり、小さくなれば印象が弱まります。この修正を最大限に活用する訓練を今回はして行きましょう。

=映画館で見た作品は、印象に残る!?=
 さて、楽しかった出来事を思い浮かべてみて下さい。そして、その大きさを変えてみましょう。個人が楽しむ小さなポータブルテレビの画面の大きさから、ロードショー映画館のシネマスコープ大画面まで、色々な大きさに自分の人生での良い印象の出来事を思い浮かべるのです。
 映画館で見る映画とテレビで見るものの印象が違うのは、この画面の大きさに秘密があります。小さな画面を近寄って見れば、画角は同じでも迫力が異なるのはこのためです。そして、人は、無意識に大きなものに威光を感じるので、大きな城を築き、広大な土地を求めようと古代より覇を争ってきたのです。老子がいくら「小国寡民(しようこくかみん)(小さな国土を少ない民で治め、みんなが幸せ感を味わうのが最上と説いた)」を叫んでも、浸透しないのはこのためなのです。
 さあ、如何でしょうか。
しかし、ここでも大きくしすぎると、印象付くどころか変な感じになってしまいますね。例えば、ガリバーやキングコングくらい他の人間との差が不自然に巨大になると、恐怖するよりも相手に対しての捉え方が変わってしまい、感覚の質そのものが変わってしまいます。
 そこで、不愉快な思い出は、その大きさを小さくしてゆけば、イヤな感じを押さえられますので、やってみて下さい。また逆に、その情景を滑稽なほどに拡大しても、何かバカバカしくなって、そのことで思い悩んでいた自分が恥ずかしくなったりしますね。どちらでも良いですから、あなたにとってどちらが有効かやってみてください。その不愉快な出来事が、何がどうして起こったのかというような因果関係は捨て置いて、あなたの場合に有効に働き、体験や印象を上手くコントロール出来る方法を見つけて下さい。
 我々は「灰色の未来」とか「明るい見通し」とか「この世は闇だ」などの言い方をよく使いますが、これは比喩ではなく、その言葉を言う人間の頭の中の様子を正確に言い表しているのです。 先日も「未来は明るいか、暗いか」という論議に出くわしましたが、それはその人間の持っている観念によって決定されるのです。従って、「神経言語プログラミング」をリーダーの智恵として用いようとする人は、「未来は暗い」という人を見れば、その画面を明るくするようにイメージを投げかけ、小さな問題を「大変な問題だ」と拡大して捉える人には、その映像を小さくするように言ってやれば、事態は必ず改善されます。
 以上のように、頭に浮かぶ映像をあなたはいじってみたことなどなかったと思います。しかし、問題解決や人生に必要な心の要素は、全てあなた自身の頭の中に収まっているのです。頭の中にあると言うことは、自分自身でコントロールできるはずですし、あなたにとって重大なことですから、他人頼み、人任せにしないで、自分の頭脳を自分で使いこなすことが大切なのです。

この続きは、また来週……('-^*)/