M&Uスクール

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今週の喝 第501号(2014.11.24〜2014.11.30) この世は全て催眠だ(243)〜“念願”と“願望”の違いを明快にしよう!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(243
〜“念願”と“願望”の違いを明快にしよう!

 「念願は人格を決定する。継続は力なり!」…この住岡夜光先生「讃歎(さんだん)の歌」の一節には、重要な意味が込められています。
 そのキーワードは、“念願”です。念願とは「心に描いたの望み」という意味で、自分の成りたい姿や欲しいものをゲットしたときの心の様子のことを言います。そこに“願望”とは少々違ったニュアンスが含まれています。
 願望は、成りたい姿や欲しいもの自体を手に入れることですが、念願は、それを手に入れるための心の有り方、心構えを指します。
 例えば、自分が気に入った車をどうしても欲しいとしましょう。願望は、単純に脳裏にその車やその車に乗っている自分を連想し、それが手に入ることをひたすらイメージしますが、念願は、それを手に入れたいと思う心に重きを置いて自分の糧とします。
 つまり、念願をもった心は、それが手に入ったときの自分の心、それを手に入れるために自分が何をどのように行動したら良いかを想像しながら、その目標に向かって自分の態度や姿勢を決めます。その事を想像力の中でシミュレーションし、もし、理不尽なこと(無理なこと)があれば修正して、その実現に正確に舵を取ろうと努力します。
 人格の格は、訓読みすると「ただす」というように、人格とは、己の間違いがあれば素直に修正する心を持つ人間のことです。従って、自分の心の動きをしっかりと自分自身で見つめ、正しければそれを前進させ、間違っていれば格す性質を有した者は、今求めているモノに限らず、全ての思考行動に作用する故に“念願”として己の心に修める事が人間にとって最重要なのです。
 つまり、そのモノをゲットしたり、自分の成りたい姿に成るためのプロセス(=心の動き)をしっかりと想定することが“念願”なのです。しかも、それが念願となるためには、癖化(無意識化)が必要です。癖化のためには、潜在意識に透徹するまで反復するか強烈なイメージを持つかです。
 だから、「継続」することがエネルギーになり、重圧な精神を構成する最大要因なのです。
 
★★継続は、催眠の基本!★★
 その昔、タバコを買いに行くと必ず小さな箱のマッチを付けてくれました。あの中には、確か24本のマッチ棒が入っていたように思います。(この辺りの記憶は不明瞭なので、ご容赦……)
 今から35年ほど前にそのマッチ工場を見学する機会に恵まれました。(メーカーの名前は記憶にありません。悪しからず!)その時、マッチ棒をマッチ箱に入れる作業をしている方に驚きました。その工場は、その工程を未だ手作業でやっており、それもたった一人の方が目にも留まらない早さで決められた本数をマッチ箱に詰めて行くのです。そして、その神業的作業員に近づいていくと、歳は70歳前後で、何と目の不自由な方だったのです。
 人の感覚は、一つが欠損するとそれを補おうとして潜在意識が総動員されるとは聞いておりましたが、私は名人の域に達したその方にどんな感覚でマッチ棒をつかむのか尋ねましたが、その方の返事は、
 「12歳から、長年やっているから……」
と言う返事! そして、
 「ココの社長さんが私みたいな目の見えない者を今も使ってくれて有り難い」
とボソッと言ったときの清らかさは、今も忘れられません。私は、尋ねこそしませんでしたが、そのマッチ会社の社長は、この人のためにこの工程を手作業のままにしておいたのではと考え、両者に頭が下がる思いがしました。
 まさに、「継続は力なり!」を実践し、そこに素晴らしい“人格”を感じることの出来た懐かしい体験です。
 イタリア語で“poco a poco”という音楽用語があります。ポコアポコと読むのですが、意味は「段々、少しずつ」です。芯から継続力を体現した人間は、この“poco a poco”を心の中核に置き、焦らず慌てず、人と比較せず自分のペースを守って物事を推進してきた人です。
 先のマッチの達人も、始めは叱られ、どなられたことでしょうが、自分にはこの道しかないと自分自身に言い聞かせて、その技量の修得に専念したのだと思います。その時、その人間の脳裏には、しっかりと一人前の仕事ができる自分を想像し(念願)、それに向かって、弛まぬ努力(継続)をしてこられたと思います。そうでないと、技術のみならず素晴らしい人格を修得することは決して出来ません。
 昨今の社会は、こういった地道な努力よりも、手っ取り早い軽薄短小性に流れる気合がありますが、そのような贋物(にせもの)の精神は、単純にギブアップ型人間、縁切り型人間を大量生産するだけです。縁切り型人間とは、「この仕事は、私に向いていない」などと、外部の所為にする輩です。
 継続……それは無意識化への最も簡潔な手法です。つまり、続けること自体が「催眠」そのものだということです。

この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/