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今週の喝 第991号(2024.05.20~05.26)この世は全て催眠だ(732)〜番組初日からハプニングの連続〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる

潜在意識ってどんなもの? 

この世は全て催眠だ(732)
番組初日からハプニングの連続

 奈良県桜井市池田栄三郎市長に(当時)NHK大阪放送局の報道部長堀井良胤(よしたね)さんを紹介して頂き、その場でFM放送の金曜6時からの1時間番組をやることが決まりました。番組名は「BKジョッキー・梅忠のサウンドボックス」
 BKと言うのは正式にはJOBKでNHK大阪放送局のコールサインです。因みに東京放送局はJOAKです。そんなことを全く知らない私は、初めてDJをやる相手が、NHK大阪が誇る美人女性アナウンサーで、その当時、大阪では有名な堀内裕子さんでした。彼女は、美人であるだけではなく、出身大学が元女子大では超有名な津田塾大学(彼女が在籍していた時は、女子大でした。今は共学)出身で、もの凄く聡明な方でした。(残念ながら、堀内裕子さんは早くして癌が元で亡くなられました)。この時、訳も分からず「美人薄命とはこういうことを言うのか」と妙に納得したのを思い出します。(美人薄命の本当の意味は美人故に“運命”が定まりにくいことをいいます)
 そして、ワクワクしながら初日の放送日を迎え、大阪放送局へ出かけて行くと、彼女はその日午前中にニュースの取材で兵庫県の香住(日本海側)に出かけていて、某かの事故で定時(放送の始まる午後6時)には帰れないとディレクターから連絡を受け、初日からずっこける始末です。
 しかし、さすがNHKです。すぐにピンチヒッターのアナウンサーがお出でになりました。少々残念だったのは、男性アナの若手のホープと言われている西村アナウンサーでした。この方の学歴を伺うと、な、何と東京大学法学部卒業といいます。にも関わらず、ピカイチのユーモアの持ち主で私は第一回目であるにもかかわらず、とてもリラックス出来ました。
 そんな西村アナと軽く挨拶を交わして、すぐに本番に入りました。新番組スタートの挨拶の後、私は次世代のアナウンサー室を牽引して行く人物ということで、ドンドン質問攻めに転じました。

 

★★Japan  Osaka Banbatyo Kado.★★
 先ず、私が知りたかったことはNHK大阪放送局のコールサイン「JOBK」を私は何かの頭文字だと思い、早々に西村アナにその疑問をぶつけてみました。すると彼は、
 「梅忠サン、この大阪放送局の住所はご存じですか?」
と逆質問され、私は住所までは知らなかったので、正直に答えると、
 「ここは、大阪市中央区馬場(ばんば)町(ちょう)です。従ってJOBKは、Japan  Osaka Banbatyo Kado.の頭文字です」(今は向かいへ移転していますので、大手町4丁目です)
と真顔で答えるのです。私もギャグや冗句は分かる方なので、この駄洒落でスタジオの雰囲気は一気に和み、私を起用して下さった報道部長の堀井良胤(よしたね)さんから番組終了後「とても面白かった」と褒めて貰いました。しかし、どう考えても、初回の番組は超聡明な西村アナに助けられた感が多々ありましたので、少々悔しさが残ったのが正直な感想です。
 この頃、私はオーディオを組み立てたり色々な名演奏のレコードを集めるのが趣味でしたので、私は1時間番組をしっかりとオープンリールのテープレコーダーに録音して、それを一日に4~5回は聞き直しました。聞き返せば聞き返すほど納得できません。
 そこで番組を聴いて下さっていた電気の町日本橋(にっぽんばし)の“昭和ケース株式会社”の部長でオーディオの生き字引といわれていた辻中さんに、率直な意見を聞きに行きました。すると辻中部長は、
 「余分な言葉が多いでんな!」
とバッサリ一刀両断!。辻中部長のいうには、
 「浜村淳さんのお喋りと何処が違うかご自分で聞き比べられることでんな。ご自分で発見し理解しなければ、私がいくら感想を述べたところで、絶対に直りまへん」。
と一喝されました。オーディオを私に推薦してくださる時と、全く違う厳しい一面を垣間見た瞬間でした。辻中部長は、当時電気各社から販売されていたオーディオ機種全製品が頭に入っていて、新製品情報からそれらの定価、また自社での値引率まで完璧に覚えている方で、正にオーディオ界の“ウォーキング ディクショナリー”そのものでした。
 いつも簡単に彼の知識に感動していた私ですが、この厳しさがあっての電気の町・日本橋を代表する生き字引であることに気付かせて貰う素晴らしい切っ掛けになりました。

 そんな悔しさも手伝って、私はそそくさと家に帰り、初回の番組を録音してあるオープンテープを聴き直し、翌朝8時から始まる浜村淳さんの番組“ありがとう浜村淳です”(日本一のラジオ長寿番組で50年間続きましたが、残念ながら今年3月一杯で終了になりました)と聞き比べると、私のお喋りは「ド素人」です。
 言葉と言葉の間に「エー、アー、そのー、あのーetc.」余計な言葉だらけでした。それに引き換え、浜村淳さんのお喋りは、流暢(りゅうちょう)で聞いていて気持ちよく澱みがありません。
 この時、私は「エー、アー、そのー、あのーetc.」を言わない訓練から始めようと心に深く刻んだのです。

 

  この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/