M&Uスクール

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今週の喝 第323号(2011.6.27〜2011.7.3) この世は全て催眠だ(65)〜気散の心は、混乱を生む〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(65
〜気散の心は、混乱を生む

 人は、自分の歩んできた人生を無意識に“正しい”と思って生きています。にもかかわらず、自分を変えたい、変わりたいと思っているのです。自分を変えるには、どこが悪いのかを知らなければ、修正のしようが無いのに、それは分からない。そのことを尋ねると「いっぱいありすぎて、分からない」と半分ごまかしめいた言葉の人がほとんどです。ここまで読まれて、皆さんは「ムチャクチャだなあ」と思いませんか。
 現状の人生に不満を抱きながら、過去の人生を否定されると(あなたの生き方は間違ってたよと言われたりすると)腹が立つことが多いですね。そのくせ、自分は成功したいと潜在意識(もう一人の自分)がささやく……なのに、どこが悪いかをしっかりと調べることはしないのです。これらの心の状態を分析すると、「楽して儲けたい」というような、矛盾的思考に陥っていることが分かりますね。これが「混乱」なのです。
 私達人間は、心の奥深いところに基本五欲(寝・食・性・金・名誉)が横たわり、初めの四つ(寝・食・性・金)は肉体から発祥し、年齢と共に減退して行く傾向を示しますが、心に付随する最後の名誉心だけは、「立派な葬式を……」などと思う人がいるように、執着心となり、なかなか払拭することが出来ません。もしかして、このことに気付かなければ、死ぬ間際まで取り去ることは無理かも知れません。
 人間には良く思われたいと言う自意識が先行し、その結果、自意識過剰に陥るのです。結局、この心を分析すれば「自意識過剰とは他人の意識」という状態なのです。これは、“気散”から生じる“混乱”です。集中力を養い、もっと真剣に自分の人生と向き合ったとき、この愚かな心の状態から脱却できるのです。

=成功は失敗の素!=
 人に対して、思いやりや気配りをすることは本当に素晴らしい人間的行為ですね。しかし、根底に名誉欲や執着心があり、それを満足させるために(無意識に)思いやりめいたこと気配りめいたことをしている人を多く見かけます。ただ、行為そのものの結果は、相手に対して“良い行い”だから問題は無いのかも知れませんが、自分に対しては、何の向上もありません。まして、以前にお話ししたように、成功を勝ち得て信念化すれば、思考停止状態を導くわけですから、次におとずれる(年老いてからの)人生の状態は、失敗や失望の坩堝に飛び込む(衰老の辛酸)ことでしょう。
 我々人間は、自分の心の混乱を抑え、正しい心の状態で自己改革して行かなければ、いつまでたっても煩悩の渦に飲み込まれる付和雷同型の心から脱却することは出来ません。
 ここで、あなたの意識改革の上で、最も大切なことをお話ししましょう。それは、「成功した時に、疑いをもつ」と言うことです。何か仕事を上手くやり遂げ、それに確信を持ったときにこそ、何か見落としていることがないかを、疑いの目を持って見直すのです。
 一つのやり方で上手くいったとしても、その他のやり方では上手くいかないと言うことではありません。
 その昔、日本の物理学者・赤松秀夫によって発見された半導体(電気を通したり、絶縁したりする中間の物質)は、通さないとき(=0)と電気を通すとき(=1)の二進法という単純な性質です。そこから出発し、少しずつ進歩改良を重ね、現代では1秒間に1京(けい)回(1兆の1万倍)の速度で計算できるスーパー・スーパーコンピュータ<京>という驚くべきレベルにまで進化しました。その過程で、発明家たちが一度でも「上手くいったぞ。これ以外の方法はあり得ないし、もう他にやることはない」と考えたとしたら、きっと人類の進歩はそこで止まっていたに違い在りません。
 私が職業としている作曲の世界……特に演歌は、音階(ドレミファソラシ)のうち4度と7度がない(47(ヨナ)抜き音階:ドレミソラ)ペンタトニック(五音)音階で出来ています。そして、ヒット曲もそうでない曲も合わせるとこの百年間に何百万曲という演歌が、たった5つの音の組み合わせで作曲されたのです。そして、素晴らしい名曲が生まれたときには、必ず、「もうこれ以上の歌は生まれないのでは」と言われてきましたが、必ず新しい名曲が誕生しています。
 このように、何かに成功し、確信をもった時ほど、「見逃していることはないか!」と反省する機会は少なくなるものです。ここに書いたテクニックは、絶大な効果があるはずです。大成功しても、他にもより良い方法があり得ること、そして、そちらの方がさらに上手くゆく可能性もあることを、覚えておいてください。

この続きは、また来週のお楽しみ……('-^*)/