M&Uスクール

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今週の喝 第922号(2023.01.23~01.29)この世は全て催眠だ(662)〜音楽に国境はあらへん!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる

潜在意識ってどんなもの? 

この世は全て催眠だ(662
音楽に国境はあらへん!

 SCHOOLの皆さまに朗報です。我が校で初めてですが、カップルが誕生しました。新郎は結城にお住まいの株式会社コバヤシの社長である小林淳一さん、そして新婦は長年月私の秘書を務めてくれた伊藤恵子さんです。
 彼等二人が出会ったのは、今から約30年前です。二人の話によると出会った早々、お互いに意識していたのだとか……!しかし、二人ともシャイな性格なので互いに思いは秘めていたものの言い出せなかったようです。しかし、昨年末頃から、良い関係が生じ、めでたく今年の5月4日に東京は椿山荘というとても豪奢なホテルで結婚の運びとなりました。 おめでとう!

 さて、我が中学校の恩師、得津武史先生のお話を懐かしくさせてもらっていますが、ピアニストであった得津武史先生が吹奏楽に関わるようになったのは、応召兵として満州の砲兵隊に派兵されたときに、そこの西沢連隊長から
 「軍属として内地よりやって来ている一般市民や、連隊内にいる将兵の士気を鼓舞せよ!」
という命令一下のことでした。
 そしてやがて“音楽を志していた”という単純な理由から、先生の出身地である和歌山は潮岬に配置転換になり、関西地方にやってくる敵爆撃機や戦闘機のエンジン音を聞き分ける役どころを賜りました。しかし、日本軍はそんな努力も報われず、昭和20年8月15日に敢えなく終戦を迎えます。
 終戦と同時に元の職場(大阪市南田辺小学校の音楽教師)に復帰できたのですが、その当時の日本のGNPは、世界最下位という惨状でした。とにかく食べ物がありません。みんながその日の命をどう明日に繋ぐかで精一杯でした。
 得津先生は、そこで進駐軍のキャンプに目を付け、吹奏楽で培った(自分もトロンボーンを担当していた)縁で、知りもしない敵性音楽(=ジャズ)のバンドを結成しキャンプ周りをしていたそうです。先生曰く、
 「一番嬉しかったのは、我々日本人がひもじい思いをしているのに、キャツ等は、夢のような飲み食いをしてよった。そのお裾分けが、わい等にも廻ってきたんや」

 

★★音楽ッちゅうもんは敵サンとも仲ようなれる!★★
 得津先生は、とにかく人なつっこい性格でしたので。キャンプ内の司令の一人、ルイス中尉と仲よくなりました。そしてルイス中尉は時々ソーダファウンテンという喫茶店に連れて行ってくれたそうです。そこは香しいコーヒーの匂いが漂う別天地だったそうで、それにつられて「コーヒー・プリーズ」と言うのですが、バーテン兵は首をかしげて「What?」と聞き返してきます。「こらあ、拉致がアカン!」と思った先生は、太鼓の上田敬一元上等兵を呼びにやり、通訳をさせました。彼は以前にキャンプで働いていたことがあり発音がちょっと違うのです。
 彼はバーテン兵に人差し指を出して得意げに言った言葉は、
 「カッパノフェー」
そうすると、不思議な事に「オーケー」とコーヒーが出てきたのです。
 因みに「カッパノフェー」と聞こえるのは「Cup of Coffee」のことらしいのです。その他、紅茶のことは「ホット・ティー」ではなく、「ハッティー」、「ウォーター」は「ワラ」、「ミルクコーヒー」は「ミーコー」だったそうです。
 その他、元上田上等兵は「いま何時?What time is it now ?」は、「掘った芋いじるな」で通じると教えてくれたと酔った時はその勢いで、“得津英語塾”が始まりました。
 演奏しているときに、米兵から時々リクエストが来ます。
「シナノヨーヨー」(夜のことをアメリカ人はヨーヨーと言う)ので、 これは渡邉はま子が歌って大ヒットした「支那の夜」のこと!
「チチミトナイ」Theach me tonighit. 
 これに対して先生は、「ワシャ見たい」と応えたそうです。
「ナランデ!」Night and Day.
先生「おい、みんなアメ公が並べ言うとんど。何かくれるみたいやで」等々、先生の話は尽きることがありませんでした。
 もっといっぱい聞かせて貰ったのですが、今はこの辺りで……後は忘れてしまいました。
 こうして促成ジャズバンドは楽しい一夜を過ごしていたのですが、秀逸はアメリカ兵の中から一人のテナー・サックス奏者が「一緒にやろう」とジャムセッションに加わったときのことは、本当に楽しそうに話していました。単純にその兵隊はメチャメチャ上手で、得津ジャズバンドも乗りに乗って演奏したのです。
 「ワシャあの時ほど、音楽をやってて良かったと思ったことはなかった。直ぐに仲間になれるんやからなぁ!」
万国共通語の音楽の良さをしみじみと語ってくれました。

 

  この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/