潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの？
この世は全て催眠だ（６４６）
全身全霊をフル動員することが願望実現の楚
たった一年間でしたが、関西学院応援団吹奏楽部のLessonで得たものは私にとって多大なものでした。責任者としてその頂点に立つと、夜の眠れないほどの悪夢が襲い、あらゆるパターンを寝ながらも想像するのですから、私は「会社の社長にはなれないなぁ」と心底思いました。
この頃から、心が照準を合わせたものには実践と努力がひとりでに湧き出てくることに気付きました。してみれば、熱き情熱を滾らせて、自分が成りたい姿を想像することで“願望実現”が成される訳です。私が、皆さんに配布している「成功方程式」の基礎的アイデアがこの頃フワッと心に湧いてきたのを思い出します。私たちと共に戦い抜いた関学のメンバーの勝因は、リーダーたる４回生のメンバーが（中にはクセのある人間もいましたが）金賞奪還に関しては、誰も異存無く一丸となって付いて来てくれました。ある夏休みの練習時、彼等全員に
「想像力の中で、全日本吹奏楽コンクールの会場のどよめきや、課題曲、自由曲を精一杯演奏した満足感、達成感、そして充実感を一時間かけて五感、いや六根（眼耳鼻舌身意）全てを動員してその歓びを体験するように」
と、指導したことがありました。その頃の私は、まだ潜在意識と言う言葉すら知らない時でしたが、後に“全身全霊”という事の正体を気付いた瞬間でした。
私はスポーツではオリンピックや高校野球など色々な競技があり、その優劣を競い合いますが、音楽や経営の分野はまた別のエネルギーが必要なのではないかと思い始めていたときに、「優勝しよう！」ではなく、既に「優勝してしまった」時の感覚を想像し、その体感そのものを体得したとき自分の生命体と合一化出来たとき、あらゆる感性感覚がその方向に向かうことを気付いたのでした。
★★もう一人、日本一になった人がいた！★★
それからその年、もう一つBigな思い出があります。それはバトントワラーの宮脇貴子さんから、
「私の演技を見て下さい。私も全日本バトンコンクールに出場します。吹奏楽部の人達のエネルギーが弾けて、私たちバトン部にも“やれば出来る”と思えるようになってきました」
と申し出があったので、宮脇貴子さんのバトン演技を見せて貰うことになりました。この方は「元気の固まり」のようなお嬢さんで、その演技を見ていると不思議や不思議！自然に彼女の振り付けをよりダイナミックに、また一段と華麗にできるかも知れないマーチのメロディーが浮かんできたのです。家に帰って早速マーチ「リトル・リトル・インベンション」（とても小さな試み）と名付けたバトン用の短い行進曲風の音楽を書き上げ、その後、２日間掛けて編曲し、関学のメンバーに演奏してもらい、即座に録音して、宮脇さんは見事にバトンコンクール大学ソロの部で優勝しました。
バトンに対しては、私は全くの素人なので、想像力の中で曲の終盤で、バトンを高く放り投げ、それを足でキックして再び高く挙げそれを右手で掴んでエンディングを決めるという難易度最高（ウルトラC）の演技が浮かんできたのです。
彼女のコンクールの当日、
「あなたは、あそこの表彰台の上に登って金メダルを貰っているところをイメージするように……！」
と暗示を掛けて、私は舞台袖を退出しました。後で彼女が言うには、
「首にメダルを掛けて貰っているところを想像した途端、身体全部の力が抜けて、クッキリとイメージが浮かんできました。不思議です」
と言うのです。
そして結果は、あの難しいバトンキックを見事に成功させ、彼女もまた日本一になりました。そして、関学のフェアウェル・コンサートでも演じて貰いましたが、「（これは内緒ですが）２匹目のドジョウは掴まりませんでした……見事にバトンは観客席に飛んで行き、チャンチャン！」の結果でした。
それでも、素晴らしい演技に会場は湧き上がり、見学に来ていた他のバトン部や先生方から、「リトル・リトル・インベンション」を使わせて欲しいと申し出がありましたが、宮脇貴子さんからのインスピレーションで生まれた曲なので、丁重にお断りしました。
懐かしい思い出です。
この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/
