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今週の喝 第837号(2021.5.3~5.9)この世は全て催眠だ(578)〜「なんか、文句でもあるのか…!」〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる

潜在意識ってどんなもの? 

この世は全て催眠だ(578
「なんか、文句でもあるのか…!
 昨日、とても嬉しい事に、我がマエストロ宇宿允人先生の長女でヴァイオリニストの宇宿由賀里さんから、50年弱前の私の演奏(ヴィヴァルディ作曲フルート協奏曲「五色ひわ」)と、先般話しました、今津中学校吹奏楽部が兵庫県大会で宇宿先生によって初めて4位(関西大会に出場できない)の成績をつけられ、得津先生が「ご指導願おう!」と、けんか腰で我が校のレッスンに招聘(しょうへい)する切っ掛けとなった、ワグナーの「マイスタージンガー前奏曲」のその時の演奏のカセットテープが見つかったので、送ってくれました。
 それは、先生との邂逅の切っ掛けとなり、我が人生、そしてこの今週の喝を読んで下さる皆さんの人生をも変える事となった音源です。
 ここで秘話を一つ!
実は、今津中学の音源は、私のレコーディング終了後(先生が4位の成績をつけてから10ヶ月後)に、
 「先生が、4位をつけられた今津中学の県大会の演奏です。どのあたりがいけなかったのでしょうか」
と、その時の演奏を聴いてもらい、今後の指導の糧にしようと私が持参したものです。それが再び私の手元に戻ってきた!凄い縁を感じます。さて、それを聞いて貰った時の師匠の感想は、
 「そんなに悪い演奏じゃないね。でも、あの時のことを思い出すと、得津先生は素晴らしい指導力なのにも拘わらず、手抜きが鼻についたんだよ。県大会を舐めて掛かったような指揮ぶりを思い出したね。それで、出来る人間が手を抜いたような指揮ぶりに、4位というお灸をすえたように思った!それに、今津中学というと、他の審査員は真剣に審査もせず、“1位”と洗脳されていたのも、気に入らなかったね。その所為で、君のフルートと出逢う事が出来たんだ。何か文句でもあるのか…!」

 

★★ライオンが王者であるその理由(わけ)は…!★★
 いやはや、私はこの時唖然としました。確かに県大会というと我々今津中学は「小手調べ」的に舐めて掛かっていました。宇宿先生の基準は、通常のコンクールの基準のように、演奏の質だけではなく、その学校の心意気やそれに向かう態勢をも感じ取り、例えばの力の学校がの演奏をするのと、10の力の学校が8の演奏をするのとでは、前者に良い成績をつける方でした。
 そして、先生はライオンの話をしてくれました。それは、
 「ライオンは、獲物が大きなヌー(野生牛)であろうがコマネズミであろうが、全力でその捕獲に力を注ぐ、私も同じだ。君も、私の弟子であればそのようにし給え!」
それ以来、私は何事をするにもライオンを思い出し、「手を抜く!」ことを今になるまでやっていません。そして、この話を早速、得津武史先生にしたところ、
 「ワシも思い上がっとったなぁ。怖いこっちゃ。己の中に悪魔が居よる」
と素直に聞き入れ、それ以後、どんな小さなことでもライオンのように手を抜かなくなりました。(野球はタイガースを応援していましたが……)
 須くこのような姿勢と思想で人生を歩んでいた宇宿先生と同じ舞台で演奏をすることは、それは神の御前演奏と変わりないと感じ、真剣でした。そして、私も練習に次ぐ練習で、自分のだけではなく、“一本の笛”になりきることを念頭に情緒も磨こうと頑張りました。
 今回レコーディングする曲は、カール・シュターミッツ作曲「フルート協奏曲ト長調」です。シュターミッツはモーツアルトと同時代の人で、マンハイム楽派の重鎮です。マンハイム楽派の特徴は、イントロがユニゾン(全楽器が同じメロディーを和音を付けずフォルテで斉奏)で始まるのが特徴です。皆さんに耳覚えなのは、モーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」(小夜曲)の冒頭です。
 そして、第2楽章はとても美しいアリア(歌唱)を思わせる優雅なメロディー……私は、これに酔いしれました。後に、先生に
 「君は情緒深すぎて、酔いすぎだ。プレーヤーは自分が酔うのではなく、聴衆を酔わせるのだ」
“喝”を貰いましたが……。
 そして、第3楽章はおなじみの8小節のテーマが繰り返し出てくる「ロンド」です。ロンドとは「巡る」と言う意味で、A-B-A-C-A-D-A-Codaという形式のとても軽快な曲です。
 そして、今はアルカイックホールと名前を変えていますが、当時は、尼崎文化会館の大ホールでのコンサート当日を迎えました。レコーディングを担当してくれるのは日本ワールドレコード(株)の靱(うつぼ)ディレクターです。この方は、CBS SONYが乗り出してくるまで、吹奏楽コンクールは全てこの方が録音していましたし、私の「今津音頭」の録音もお願いした経緯がありますので、とてもリラックスした雰囲気でのコンサートです。
 そして、ゲネプロ(ゲネラルプローベ:総合練習)も無事に終わり、いざ本番の10分前、私は新調の燕尾服に着替え、舞台袖から1500人収容の客席をチラリと覗いたところ、私の全身から血の気が去り、失神しそうになりました。さてその訳は……?!

 

     この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/