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今週の喝 第791号(2020.6.15~6.21)この世は全て催眠だ(532)〜林住期に思うこと!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる

潜在意識ってどんなもの? 

この世は全て催眠だ(532
林住期に思うこと!

 人は林住期になると、人間は自分が培ってきた人生の経験や、そこから得た法則・方程式を後進に伝えたい……自分の人生が終焉を迎えても、更にその法に則って自分が歩んできた道を、もっと深淵に究めてくれる人間を求めたいと思うものです。
 林住期とは、古代インドの思想で、ヒンドゥー教や仏教の根本思想にもなった四住期の中の3番目にあたる時期のことです。

四住期とは、大まかにいうと、
学生期(がくしょうき)0歳~25歳 : 新緑の時期。枝葉が柔 軟なので、どんどん学び吸収する時期。
家住期(かじゅうき)26歳~50歳 : 就職、結婚を経て、家 庭を大切にし、夢中で働く時期。
林住期(りんじゅうき)51歳~75歳 : これまでの人生を振返 り、本当の生きがいを見つけ、人間らしく生きる時期。
遊行期(ゆぎょうき)76歳~ : 落葉の時期。枯れるのではなく、葉の裏表を見せながら、どっしりと大地に落ちつく時期。

 私もいよいよ、林住期の後半に入って思うことは、学生期には、本当に多くの人達との出逢いの中で、自分はシッカリと育まれてきたことを実感します。現在、青春ingsの真っ最中の人間にはこの実感を感じられない人がほとんどではないでしょうか。私も、その頃は、「自分が周囲の人達によって育てられている」といった感覚は全くありませんでした。しかし現在、“後継者育成”というようなご大層なことではないにせよ、自分が“正しい”と思って歩んできた道を、共感と賛同をもって歩んでくれる若者を求める気概が強くなってきました。
 簡単にいうと、学生期の人達に伝えたいことは、才能や真の道の発見は努力のみによって成されるのではなく、そこに邂逅(運命の出逢い)があって、初めてバランス良く、才能が花開いてゆく……こうして文明や文化は受け継がれてゆくのです。

 

★★一流は「Now & Here」の上に立脚する★★
 私の学生期は、音楽への共感性の芽ばえから、素晴らしい“師”との不思議な出逢いがありました。小学校の音楽教師である田中信雄先生、中学の得津武史先生。田中先生は、この世にオーケストラという情熱の塊の存在、芸術のパワーを伝えて下さいました。そして、得津武史先生は楽器を通して、自分のやりたいこと、夢に見ることは、そこに向かう心のエネルギーによって実現化できることを、身を以て叩き込んで下さいました。
 そして、このコラムでも書き続けてきましたが、世の常識から見ると、音楽家になって世に大成するということは至難の業で、「世の中はそんなに甘くない!」という自身の人生体験の下、私に度重なる関所を作ってくれた我が父・郁郎の存在も、今思い返せば、必要不可欠なものでした。世の中、否定や妨害に立ち向かうことで根性や精神が育まれ、そのエネルギーを人生の先輩達が見ていてくれることを肌で感じてきました。しかし、これも林住期になって初めていえることで、当時はそんな思いなど欠片もなく、自分のやりたいこと、楽しみや感動する方向に、ただひたすら向かっていただけでした。
 今思えば、私の能力を見つけ、開発してくれた先生方と、世の世知辛さを自己体験を通して、私を夢から覚まそうとした父の双方の力があったからこそ、私は「切磋琢磨」され、“アカンタレ”がへこたれず、歪まずに人生を歩んでこられたのです。
 多くの人達は、自分の人生であるにも関わらず、その生き方が人からどのように思われるかということに執心することで、自分の人生を歪める結果を招いている人の何と多いことか。単純に言うと、
 「自意識過剰になって、結局、自分の人生を他人の意識で生きている」
のです。私の学生期は、人を意識するような余裕すら無く、ただ眼前の問題を、自分と出逢った先生にひたすら教えを乞うことしかできませんでした。その結果、林住期を迎えた先生方は、私を自分達の人生の後継者と見なして、ひたすら情熱を込めて指導して下さったのです。そして、私はその情熱に答えるべく、一心不乱に困難苦難を克服しようと立ち向かいました。それこそ、中学生の時に得津先生が、
 「出来るか出来ないかと思った時から、やりたくない心が生まれる。どうすれば出来るかだけを考えよ!」
と、私の一生の指針となる考え方を天ぷら棒の先に心を込めて天頂から叩き込んでくれました。今思い返すと、このようなプラス思考は大いなる気が生じ、多くの人達に影響と共感を与えたのです。このスタンスが、人生の出逢いを演出する「邂逅の根本エネルギー」だと確証します。
 そんな中、私は二十歳になり、郷土の唄「今津音頭」の作曲依頼、それが機縁となって、祇園の女将一流の邦楽界の名人、そして、現在では「なにわのモーツァルト」の異名を恣(ほしいまま)にしているキダタローさんとの出逢いを生み、世に活躍する人達の生き様と直に触れあうチャンスを得たのです。
 「今津音頭」の発表会を兼ねたコンサートが7月の終わりに今津小学校講堂で開催され、一流の方々と共演して感じたことはただ一つ!
 「一流とは、その場、その時を至極大切にしている」
ということです。つまり「Now & Here」の積み重ねがその人間の生涯を構築することを学んだのです。

 

       この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/