M&Uスクール

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(10)サマンサ知子

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 まずはじめに、「マエストロの会でアウシュヴィッツへ行こう」と梅谷先生が言って下さらなかったら、私がアウシュヴィッツへ行くことは絶対になかったと断言できます。このようなチャンスを下さったことに感謝し、お礼を申し上げます。皆様にもお世話になりました。ありがとうございます。 

アウシュヴィッツへ行こうと聞いた時、そこは決して楽しいところではなく、残酷なところという印象があり、海外へ行くなら楽しいところへ行きたいという気持ちがあったのも確かです。しかし、海外へ行くという意味を新たに持つことが出来た旅になりました。それは梅谷先生をはじめ最高のメンバーと行くことが出来たから感じられたものでもあります。私の人生の中でアウシュヴィッツへの旅は非常に価値のあるものになり、M&Uスクールで学んでいることをあらゆる角度から目にした体験の旅でもありました。もちろん、行って良かった!

 

私の中にあったのは、<アウシュヴィッツ>イコール<ユダヤ人をガス室で虐殺、ヒトラーが悪い、ドイツ人が悪い>という点で捉えた浅い知識と本で見る死体の山、人間の灰の山、死体焼却炉の目を覆いたくなる写真の数々、歴史的な重みとしての知識も皆無でした。なぜ、ユダヤ人が虐殺されたのかは、正確に知る余地もありませんでした。

 

しかし、梅谷先生が、ユダヤ人の礼節のなさ、協力体制のなさ、個人主義、信仰のなさ、金しか信じられない、才能はあるのにリーダーを持てなかったなどのお話しをして下さいました。この梅谷先生の解釈は誰からも聞くことが出来ないものであると信じています。でも、それはユダヤ人のことと片付けるのではなく、摂理から外れた姿を教訓にすることが大事だと感じています。

 

 目を閉じると、雲が重く垂れ下がったアウシュヴィッツ収容所、ビルケナウ収容所が浮かびます。私にとってはビルケナウ収容所の何もなかったようにグリーンが広がる静かな景色がより残酷さを感じさせました。もし、私がここに貨車で連れられて来られたら・・・・。マイナス30度の寒さの中で一晩越せるであろうか?ただ、これだけのことで気が狂わんばかりの自分を想像し、仲間の死体を運び、その灰を運ぶことが出来るのか? きっと、人としての感覚を捨てないと出来ないことのように思います。

 この過酷な状況の中で、フランクルやコルベ神父のような精神を貫くことが出来るのか?同じ人間でありながら、あまりにも極端過ぎる行為に息が詰まりそうです。でも、それは同じ人間として、それぞれが存在することを認める場でもありました。

 

 どちらになりたいか?それはもちろん精神を貫く人間になりたいと思います。けれども、この平和な中にいるから容易く答えてしまう自分がいることも確かです。これは、これからの人生の中で私の課題になる問題でもあります。

 

ヒューマンソフト研究会で<人生を力強く生き抜くための12章>を先生が講義をして下さいました。アウシュヴィッツから戻ってから、読んでみると全然感じ方が違うのに驚きます。と、同時にすべてのことに対しても想像力が欠けていて、机上で勉強していただけでした。実際にアウシュヴィッツへ行っていなくとも、想像力の中で感じるくらいの感性が必要だとも感じています。

 

帰路の飛行機ではアクシデントがありましたが、上海経由となった時、すぐに先生がおっしゃった言葉は「すごいな~上海にも行ける!」でした。この気持ちの切り替えは素晴らしいと感じました。

 

ツアーコンダクターの石川香織さんからもたくさん学ぶことがありました。その仕事ぶりは、相手一番の精神そのものでしたし、私たちに不安を与えず、常に安心感で包んでくれたことに感謝いたします。

 

肩の痛みを抱えながら、私たちに多くの学びを下さった梅谷先生ありがとうございます。もし、私の肩に痛みがあったなら、痛いからやめよう考えたと思います。痛くても行く、ちぎれてもいいという精神・生き様に感服いたしました。

 

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