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今週の喝 第533号(2015.7.6〜2015.7.12) この世は全て催眠だ(275)〜人間最大の使命は、問題解決の出来る人格を持つこと〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(275
〜人間最大の使命は、
 問題解決の出来る人格を持つこと

 「威光暗示、チューニング、ラポール」については、お分かり頂けたと思います。ここまでが、催眠者の人格に関する部分ですので、バックナンバーをご覧になって復習して下されば幸いです。
 そもそも、人間は歳を経る毎に成長しなければなりません。人間社会において、その心の法則や関係式を分からずして成人する人が大半です。学校では、記憶力に重きを置いた教育をしていますので、体験や経験なしの記憶力で成績の良い人間が優秀とされます。そして、社会ではその人達がリーダーとして活躍する場面を多く見かけます。彼らの多くが、部下の育て方が分からないため、切り捨て、差し替えに終始しているのが現状です。
 催眠法は心の科学です。その方程式によって、部下の育成が可能となります。つまり、人間社会は多くの問題が発生しますが、それを解決できる手腕を持つことこそ人間の成長なのです。
 ウィリアム・スミス・クラーク博士が、
それは金銭に対してでも、
 自己の利益に対してでもなく、
また世の人間が名声と呼ぶ
 あのむなしいものに対してでもない。
人間が人間として備えていなければならぬ、
 あらゆることを成し遂げるため、
 青年よ大志を抱け!
と、喝破するように、人間の最も大切な能力は、問題解決にあるのです。ですから、そのような人間になろうとするエネルギーの源こそ“大志を抱く”心構えなのです。
 大いなる志を抱くことは、心の法則の重要な部分です。未来に対して大いなる志がない人間に、問題解決の発想など出る訳がありません。己の脳裏にイメージを膨らませて、将来の展望を想像することは、その人間の心に勇気と希望を与え、人生を常にプラス方向へと導く最大要因となるのです。そして、それを人に用いるのが催眠の科学なのです。
 
★★人間関係の基本は、相手に理想を持つこと★★ 
 自己の人格形成に最も大切なことは、「大志を抱く」精神です。さすれば、人間関係においては、正対する相手への“大志”……つまり相手に対してのこちらの「理想を描く」ことが肝要なのです。己の大志と相手への理想!この相互作用が人間同士共に生きてゆく大いなる糧になるのです。そうでないと、「何の為に人間関係を維持して行くか」が曖昧になり、常に人間関係崩壊の危機にされされます。
 「袖すり合うも多生の縁」という諺があるように、不意なる出逢いにも意味があると古人は言いました。そう考えると、常に眼前の“出逢い”に何らかの意味があるはずです。その回答を得るために、私は先ず相手の理想像を描くことにしています。もちろん、それを相手に「○○さん、私はあなたに▽△になって欲しい」などと言いません。その人の姿勢・表情・言葉・行動から、より素晴らしい“その人の在り方”を私の心の中に描くことは、その人に対する希望や尊敬の心を湧きだたせる原動力になります。つまり、相手に自分が関心を抱くモチベーションを喚起する事になるのです。そうすることで、相手との関係の意味を感じ取ることが出来ます。
 催眠誘導する時も、こちら(催眠者)のやる気が高まらなければ、おかしな結果を招きかねません。気合いを入れるためにも、また、正しい誘導をするためにも、相手に対して理想を描くことは肝要です。また、普段の生活においても、常に、眼前の人に理想を描くことは、自分の優しさを育む素晴らしい訓練となります。
 理想を描くといっても、こちらの都合や事情で思いを馳せると、それは理想ではなく、ただの妄想になってしまいますので、相手の将来や現在の矛盾点をシッカリ考慮にいれて、相手にとってどんな姿が望ましいのかを想像するのです。その上で、相手の弱点や欠点を正視し、どうすればそれを克服出来るかというプロセスをイメージします。また、長所や強みは、それをより強固な自信や確信へと昇華させることが、その人間にとってどのように素晴らしいことなのかといった点にも留意する必要があります。なぜなら、一つ間違えば“自惚れ”にならないとも限りません。
 件のヴァイオリニストであれば、先ず、“彼”が“彼女”の最大の支援者であり、ヴァイオリンの上達を最も楽しみにしている人間という、彼に対する「信用」を植え付けることが第一義です。その上で、彼女が奏でるバイオリンによって音楽の素晴らしさを多くの人々に伝える使命をもって練習に励むことを伝えます。これが、私が彼女に対する「理想」です。
 この理想を、催眠者がシッカリとイメージして、明快な催眠誘導の方向性を持つのです。それによって、彼女を理想の形へ誘導する方針が定まり、その誘導方法である言葉や接し方が決定されてゆきます。
 そうしておいて、相手(ヴァイオリニスト)の心を開くために、今度は彼女の“呼吸”を深くし、身体の力を抜く(リラックスする)ように誘導します。そして、こちらが思っている相手に対する理想像(イメージ)を伝えます。それが彼女にとってとても心地よい(快)の未来像であれば、必ずその形に“集中”してくること必定!
 こうして、「呼吸・集中・イメージ」を三位一体化させることが、催眠誘導の基本です。

この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/