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今週の喝 第498号(2014.11.3〜2014.11.9) この世は全て催眠だ(240)〜催眠とは、相手に癖付けすること!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(240
〜催眠とは、相手に癖付けすること!

 催眠は、“快”を感じさせることで、相手をトランス状態に導く術です。しかも、もちろん実際にリラックスすれば“快”になることは当然ですが、実際にリラックスへ導く為に、相手の想像力(イメージ)や心の状態を察知した適切な誘導技法が必要です。それが、俗に催眠術と言われるテクニックなのです。
 しかし、いくらこちらの誘導技術が上達しても、相手(被催眠者)の気が散っていたり、イメージ力が貧困で有ると、上手く誘導できません。現に幼児や痴呆の入ったお年寄りは、言葉による催眠誘導は無理です。
 しかし、逆説的に言えば、そのような人にも、彼らが肌で感じたり、心地よい音や好きな色(絵画etc.)、または、食べ物の味や香りによって“快”に導くことはできます。極端に言えば、言葉がいらないのですから、言葉の通じない外国人はもちろん、同列に考えては失礼なのですが、動物にも催眠誘導は出来るということです。
 現に、サーカスの猛獣使いは、鞭をふりふり動物を従わせているように見えますが、それは表向きのパフォーマンスで、実際には、彼らの習性を巧みに利用してショー化しているのです。例えば、百獣の王ライオンも満腹感に満たされている時は、よほど危害を加えない限り人を襲うことは有りません。
 また、以前にも話しました「パブロフの犬」の実験でも証明されているように、一つの「般化作用」を植え付けると、自律神経がそれに馴染んで、「習性化」します。これは人間においても同じで、氏(うじ)より育ちというように、“生まれ”より“教育”によって躾けられたものの方が、影響力が強いのです。
 従って、催眠は“快”によって導かれた“習性”が「癖化」した形なのです。もっと簡単に言えば、催眠誘導自体が「癖化」の技法ですので、催眠とは相手に“癖”を付ける手法とも言えるのです。
 動物に芸を教えるのも、その動物の“快”を熟知し、○○すれば、“快”を与えられる(エサがもらえるetc.)と般化させれば、そのように動くのです。だから、爬虫類や両生類でも催眠状態に誘導できます。現に、私は鶏や蛇を催眠誘導するのを見たことがあり、仰天しました。
 
★★催眠は、時間感覚のたまもの★★
 人間が「仰天」したら、その状況を作り出した人間のことを、尊敬や畏敬といった特別な感情で見るようになります。相手を尊敬の眼で見ると、それ以後(未来)も同様に素晴らしい事をするだろうという期待感を持ち、好意的になるのです。人間は、霊長類というが如く他の動物より秀逸に出来ています。その秀逸性は、一言でいってしまえば、“時間感覚”を持ったことです。だから、尊敬するとは時間感覚のたまものといえるのです。
 それは、過去を顧みて未来を想像する……つまり、目の前に無いものを想像力によって感じ取ることができるのです。だから、“辛抱”とか“待つ”という忍従の精神が生まれました。これが又、人間に対する独特の催眠誘導法となったのです。
 犬に「オアズケ!」と言うと、エサを目の前のにしても待つではないかと言う人もいますが、これも眼前にエサを置いて、「ヨシ!」と言われると食べることができる、無視して食べたら躾の意味で叩かれたり危害を加えられるからのことですから、眼前に何も置かずに「オアズケ!」と言っても、犬は反応しません。こんなことから、どんな優秀な警察犬であっても、将来をイメージする事は不可能だと解釈します。
 しかし、嗅覚や聴覚、また視覚は人間のそれと比べようがないほど秀でています。クジラの聴覚などは、南極近くの海と北極海で交信できるほどの鋭敏な感覚を持っています。しかし、その全ての感覚は“現在=Now & Here”に用いられるのであって、決して時間感覚から出たものではありません。
 また、春に生まれたリスが秋になると、せっせと木の実を蓄え出すのも、神が組み込んだ“本能”からであって、決して厳しい冬を想像してのものではありません。
 このような観点から、人間だけが時間感覚をもって想像力という独自の能力を授かったのです。しかし、同じ人間でも、賢者と愚者ではその根本である想像力に大きな違いがあります。それは、強いていえば、“今”しか見えない者は、想像力(イメージ)が貧困であるといえるのです。
 思慮の浅い人間は、目の前になる事象に心を奪われて、時間感覚を失い、判断を誤ることが往々にしてあります。これが、片面固持(偏見)で、偏った判断をする故に判断ミスを犯し、最終的には摂理から離れ、大きな間違いに発展するのです。
 多くの人間が間違いを冒すのは、時間経過を感知する能力を発揮しないからです。これをやればどうなるか?やらなければどうか?といった思考概念も生まれません。つまり、イメージ力が貧困なのです。
 このような意味からも、“快”によって催眠誘導し、トランス状態(催眠)で、想像力鍛錬の為の誘導をすることは、その人間の一生に大きな影響を及ぼすのです。
 要するに、時間概念が想像力を生み、想像力活性こそ人間独自の能力だとご承知下さい。

この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/