M&Uスクール

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今週の喝 第493号(2014.9.29〜2014.10.5) この世は全て催眠だ(235)〜パブロフの犬……条件反射!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(235
〜パブロフの犬……条件反射!

 自律訓練法で、あなたの心と身体をニュートラルな状態に持って行くことが出来るようになると、あなたの身体には、一つの回路が生まれます。
 皆さんは「パブロフの犬」という反射神経の実験をご存じでしょうか。ソ連の生理学者イワン・パブロフは、一匹の犬にメトロノームの音を聞かせながら、エサを与えました。犬はえさを食べますが、その時、生理反射で唾液が出てきます。これを毎日毎日繰り返します。すると、やがてメトロノームの音と食事が犬の無意識(脳)で一体化します。これを「条件付け」と呼びます。
 この条件付けが完成すると、エサを与えずにメトロノームの音を聞かせただけで、犬は唾液を分泌するようになります。この実験が“学習”と異なるのは、唾液を出すのが無意識領域の自動的な調整機能(自動機制)に起こることです。詳しくは専門書をご覧になって下されば良いので、ここでは、単純に言いますと、この条件付けとは、「脳に回路が出来た」のです。いやもっと簡潔化すると「クセになった」ということです。
 この実験結果から、イワン・パブロフはノーベル賞を獲得しています。そして、ジョークの好きのロシア人は、こんな小話を作りました。
 イワン・パブロフ博士は、犬にメトロノームとエサを同時に与え、条件付けの実験をしていた。実験も佳境に入り、メトロノームをきかせると、犬が唾液を出すようになった。これで満悦していたパブロフは、ある日、公園を散歩していたとき、別の犬が唾液を流しながら、ハァーハァーと近づいてきた。その犬を見た、パブロフは、一目散に近所の楽器店に駆け込み、メトロノームを購入した。……(^o^)これを「パブロフの人」という!

 実は、このように人間も条件付けによって無意識化されることが分かっています。パブロフは、色々な生き物に実験をほどこした結果、なんと、ゴキブリにも条件反射は起こることを見つけました。
 
★★セルフ・トランスインを身につけよう★★
 自律訓練をマスターすると、その効果が条件反射の無意識脳に組み込まれます。この学習をするとき、ネクタイをゆるめ、腕時計や指輪など気になるものを外して、仰向けに寝っ転がるか、ゆったりと椅子に腰掛けて行います。
 すると、ネクタイを緩めたり、腕時計を外すだけで、パブロルの犬のように、条件反射が起こり、我々の脳はリラックスの態勢にシフトし、心がわだかまりのないニュートラルな状態に自動的になります。つまり、「良いクセ」が付いたのです。
 この態勢の下に、まず恐怖にかられた亀のように足も首も引っ込めて全身をギューッと固く緊張させます。1っ,2っ,3っとゆっくり数えて、一気にドターッと緊張を解き、弛緩するのです。
 これを4〜5回繰り返したあと、意識を順々に身体のポイントからポイントへと移してゆきます。
 右腕、左腕、右足の足先から膝、もも、左足の足先、膝、もも、お尻、腰、腹、背中、肩、首、アゴ、口、頬、耳、目、眉、こめかみ、そして頭と、身体の下から上へと移動させます。その都度、
 「右腕から力が脱けるー!右腕から力が脱けるー!右腕から力が脱けて、とても気持ちが良い!」
と、自分の頭の中で、つぶやくように暗示をかけてゆきます。そして、それが実感できたら、身体のポイントを移動し、全身がリラックスするように繰り返してゆきます。
 私は、このポイント移動で暗示をかけてゆくときに、いつしか自然に眠ってしまったことが多々ありましたので、あるとき、この暗示を自分で録音し、それを小さな音で耳元近くで流しながらこの弛緩訓練をしたところ、とても良い効果が現れました。腕・足から頭までの暗示を実際の上他を想像しながら録音してみると、大体20分くらいの時間を要します。
 
 こうして、身体全体が弛緩状態になったら、次の訓練は、このリラックス状態で、好きな絵を思い浮かべたり、好きな音楽を聴いたり、好きな景色の中でリラックスしている自分の姿をイメージしたり、お風呂にのんびりと浸かっているところなど、自分にとって快適なイメージを思い描いてゆきます。すると、スムーズにトランス移行が体現できます。
 人によって、それぞれの感性タイプが異なっていますので、このイメージワークに際しては、視覚的なイメージ、聴覚的なイメージ、身体の感覚的のイメージなど、交互に思いうかべて、自分にぴったりくるイメージを発見してゆくと良いでしょう。

この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/