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今週の喝 第477号(2014.6.9〜2014.6.15) この世は全て催眠だ(219)〜一度嵌まったら絶対に逃れられない地獄〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(219
〜一度嵌まったら絶対に逃れられない地獄

 「チャゲ&飛鳥」飛鳥容疑者の覚醒剤使用発覚で、世間の薬物使用の関心が高まっておりますが、その報道の中で「薬物中毒」という言葉がよく出てきます。しかし、あの表現は、必ずしも適切ではありません。
 そもそも「中毒」というのは、一酸化炭素中毒といった外部の要因で自分が冒される症状を言います。だから、一酸化炭素を取り去れば、中毒は起こりません。それまでに肺などの臓器がやられない限り、原因を取り除けば、元に戻るのが中毒です。
 しかし、タバコやアルコール、または脱法ハーブや覚醒剤、そして、麻薬などは、それらを取り除いても、我々の感性感覚がそれを欲する……言い換えれば“脳”がそれを求めるのです。脳とは心ではありませんので、そこにいったん回路が出来てしまえば、脳はメカニズムですので、どうすることも出来なくなります。それは、ご飯を食べない、水を飲まないでおこうと思っても、生命現象として脳というメカニズムは、自分の身体を維持するために食物を求めるように、一部の修行者を除いては決して出来るものではありません。
 ですから、薬物症状は中毒ではないのです。何年も薬物から遠ざかっていても、一度作られた脳回路は厳然と存在するので、何かの拍子でスイッチが入ることも儘あります。ここを、しっかりと理解しないと、彼らを薬物依存から救うことは出来ません。
 また、アルコールやたばこは、禁煙禁酒道場なるものに入っても、それほど罪悪感もなく、また、世間の目も“悪”というほど冷たく見ません。しかし、覚醒剤や麻薬となると、“悪人”として白眼視されますので、その施設に行くことすら憚られるのです。
 先回も申しましたが、薬物は欲望と同じで、脳回路です。従って「目には目を……」の如く、より強力な脳回路を作る以外に方法はありません。それほど、薬物障害とは、絶対に直らないといっても過言ではない厄災なのです。
 
★★脳への最高の刺激は“愛”!★★
 私たちは、一度薬物の虜になったら、絶対に抜けだすことが出来ないと言っても、何も出来ないのかと言うと、そこにはほんの少しの手立てはあります。
 その一つは、今自分が症状を起こしている脳回路に刻まれた欲求よりも、更に強い欲求が生まれた時にその現象は昇華する傾向にあることがヒントです。 それは分かりやすく言うと、タバコを止められないのは、その人間の覚知回路がタバコ以上の「快」を認識していないからです。タバコも吸うということから考察すると、人間の基本五欲「寝・食・性・金・名」の“食”に当たります。たばこを吸う事によって、確実に肺胞は破壊されていることは誰もが承知していても、それが肺ガンになって痛みや苦しみを覚知するまでには、タイムラグが生じます。人は、痛みや苦しみという“感覚”が直接脳を刺激したとき、禁煙・禁酒etc.の“決断”をするのです。このタイムラグを如何に過ごすかが、禁断道場の課題です。
 その回答は、一つしかありません。それは、「愛されている」という実感を覚知したとき、愛している側のためなら全てを受け入れることが出来る……それが人の心です。また、この“愛の実感”は、脳回路を刺激し、又後日紙面にも書きますが、あらゆる脳内ホルモン(物質)を放出します。
 つまり、愛に優る脳刺激は無いのです。しかし健常の時、人間関係をシッカリと結んでいない人間は、「愛されよう」としても、愛してくれる人がいないので、それはほとんど不可能と言って良いでしょう。恐ろしいことです。
 また、これは、犯罪に於いても、子供の自閉症や家庭内暴力なども同様に言えますので、再犯率や再発の上昇は人間関係破壊と置き換えても良いのです。
 
 さて、先回深層コミュニケーションで自分を変革させて行く方法をスタートしましたが、この自分を変えることも、脳内物質が左右していますので、「愛」の感情をしっかりとコントロールできる自分を創ることが肝要なのです。先回の、自分の理想や理想の人物像を想定し、また理想的なテキパキ行動をしている姿を想像することも、人が愛する人に対して行動しようとするときには、以外と容易に設定できますが、そうでないと、何をして良いのか皆目見当が付かないのが現状です。
 「痩せたいのに、食べたい!」という相反感情も、愛する人が側にいて、それを一緒に行動してくれたとき、ごく自然に実行できます。「食べたい!」が勝利するのは、「痩せる」という未来の理想像にはタイムラグがありますが、「食べたい」という現状の感覚と感情は即物的ですから、勝ち目はありません。そして、脳の覚知反応も未来よりも現在に反応しますから、それに対応する手立ては、同じく現在進行形で作用する感覚=愛しかないのです。
 すなわち、「愛されない人は、治らない!」のです。だから、日頃の人間関係そのものが重要なのですが、これもまた「ローマは一日にして成らず!」ですから、“継続”という人間にとって最も困難なタイムラグを必要とするのです。

この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/