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今週の喝 第469号(2014.4.14〜2014.4.20) この世は全て催眠だ(211)〜暗示とは編集!それは、「話題えらび」から始まる〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(211
〜暗示とは編集!それは、

 「話題えらび」から始まる

 コミュニケーションとは、本来「意思の疎通」と訳しますが、私はその意味が分かりにくいので、少々語弊があるかも知れませんが、私は「説得」と訳しています。
 その説得のために必要なことは、先ずは相手にその伝える内容に“集中”させることから始めなければなりません。その為には、何を話題にするのか、何の為にするのかなど、目標と目的を自分自身が明快にしておくことが大切です。
 そして、「何を話題にすることで、相手の集中力を喚起できるか」を模索することが、とても重要な“暗示コミュニケーション”として機能します。だからこそ「暗示とは編集である」と言われる所以です。
 これは、何を話題にとりあげ、何を無視してゆくか、選び出し、切り捨てる編集作業の中に、すでに
 「このことについて話そうよ。僕たちは……」
という、暗示の意志が働いていることを示しています。
 「○○については話さないでおこうよ」
という無視も、立派な暗示として働くのです。
 
 人々をリードし、彼らを統率する人達は、“話題化”(トピカリゼーション)といわれるテクニックを、知ってか知らずか使っています。次の三つの言い方を比べ、なにが違うか考えてみましょう。
 (1)「このヴァイオリンでソナタを弾くのはやさしい」
 (2)「このヴァイオリンなら、ソナタを弾くのはやさしい」
 (3)「ソナタなら、このヴァイオリンで弾くとやさしい」
一見、同じような内容を表現しているように感じますが、何を話題にしようとしているのかという、そのニュアンスの違いは大きいのです。
 (1)では、ソナタの難易度が話題の中心。
 (2)は、固有のバイオリンの特性が話題の中心。
 (3)は、そのヴァイオリンソナタの一般的特長が話題の中心。
 
★★「話題化」という暗示(催眠)……★★
 次の例は短いのでより一層良く分かると思います。
  (1)「象は鼻が長い」
  (2)「象の鼻は長い」
(1)は「象」の特長として鼻の長さを表現しており、(2)は「象の鼻」の特長を説いているのです。
 もう一つ例を挙げましょう。
  (1)「この私が、設計をいたします」
  (2)「設計は、この私がいたします」
“設計”と“この私”を入れ替えただけなのに、(1)は、“私”が強く印象づけようとしているため主張が強く感じます。それに比べて(2)は、謙虚さが感じられますね。
 これが話題化(トピカリゼーション)の効果です。訴えたいものが何であるかを明快にし、それを前に押し出すことで、相手の印象をコントロールするのです。自分が意図していることを、しっかりと相手にアピールするには、このように話題化を意識して用いることが、とても重要なのです。
 心理学者ジークムント・フロイトは、
 「SEXYな話題を選ぶことによって、人間の活動根源のリビドー(性的衝動)が刺激され、話題化が起き、そして、それが誘惑への暗示(サイン)として働く!」
と指摘しています。そして、
 「男性は、コトバを“詩、音楽、演説(説教)”に相当する性的誇示法として使用する」
と明言し、それは、詩人、(テナー)歌手、牧師の性的優秀性を説明しているのです。
 現代で言えば、コピーライターや作家、それにジャニーズ事務所やAKBなどのメンバー、そして知識人と呼ばれる人達や社長クラスの方でしょうか。
 フロイトは古今東西を問わず、有名人や権力者など世をリードしてゆく者に我々が惹かれるのは、そこにSEXY性があるからに他ならないと言っているのです。詩や音楽……つまり、詩人や歌手がSEXYなのは想像出来ますが、演説や説教、そして牧師がSEXYと言われても、なかなか理解しがたいですね。
 その内実は、演説や説教などの問いかけ、そして牧師のようにその問いかけを行う中心的存在は、その根底に幸福への導引、弱者の救済といった正義論が秘されています。助ける側も助けられる側も、全てがその正義論の下で感動し、興奮します。それこそ「男性が女性を保護する」ことに代表される、人間の究極的観念(正義の味方)が存在し、そこに、女性が憧れる男性像、男性が憧れる女性像をイメージするのです。
 性別が男であっても、女性が彼を求めなければ、それは男性の役割を果たしていないのと同じですね。女性に関しても同様に、異性が理想とする姿こそSEXYそのもので、その人間に惹かれ、また導かれたいと願うのです。
 この様な点から言うと、異性を感動させる人間に相応しいコトバがあります。それは、「らしく」というコトバです。男は男らしくあることが最も人間的なのです。それは、フロイト流に言うと「男らしい、女らしい人間はSEXY」であるが故にみんなの気を惹き、その結果、世のリーダーとなってゆくのです。独裁者や英雄がこの世に出現するのも、この様なSEXYさが根底に流れているからです。相手の言うことを聞く人間は、潜在意識に流れる「らしさ=SEXY性」に、引っ張られているのです。
 すなわち、人を感動させる話しや、説教、英雄譚など人を惹きつける材料は、全てSEXY要素が秘されているのです。それに気付いた人間は、やはり、自分のコトバや説得術(コミュニケーション)にSEXYな話題を選び、話題化(トピカリゼーション)しているのです。

この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/