M&Uスクール

潜在意識の有効活用を教える学校”M&Uスクール”のサイト

今週の喝 第437号(2013.9.2〜2013.9.8) この世は全て催眠だ(179)〜人の創造的想像力を活性させよう!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(179
〜人の創造的想像力を活性させよう!

 私たち人間は、あらゆるものを関連付け、一つのまとまりにしようとする性質をもっています。例えば、フォークとナイフがバラバラに置いてあっても、それをワンセットと見なし、揃えようとします。そこに人の集団がいると、無意識に年齢や性別、背格好や方言などで、彼らを一括りにし、自然にグルーピングしようとします。このように部分を集めて一つの全体として認識しようとする人の性質を“ゲシュタルト”といいます。
 ゲシュタルトとは、全体というドイツ語で、「部分の総和(全体)は、それ以上の価値や意味を有する」のです。
 人間は、このゲシュタルト概念を誰しも有しており、物事を一塊にまとめることによって、それを理解し、掌握しようとします。
 例えば、日本人は、長さ20㎝ほどの長さの棒が10本あれば、箸が五膳あると解釈し、己を納得させます。この様に何事も自分が分かり易いようにまとめようとするエネルギーが常に働いているため、あらゆる事に、我々は理解の方向へその思考を向けるため、少しの情報(部分)をイメージで補って、全体像を想像しようという自然な力が働くのです。これが、人間の創造力の源です。つまり、創造的想像力とは、少しの情報でも「欠落した部分を補おう、欠けているところを埋めようとする力」なのです。
 これは、人間の情動の方程式といっても良い人間独特の能力です。従って、情報が多いからより正確な判断が出来るかというと、あながちそう言えません。なぜなら、情報は少ない方が人間の脳みそはそれを補い、より正確な全体像を模索し頭脳を活性させ(イメージを膨らませ)、試行錯誤して脳をフル回転させるからです。
 
★潜在意識の感性を磨くには、我欲の除去から!★
 推理小説を読むときは、少ない情報の中から、あらゆるシチュエーションを連想して、誰が犯人かを推測しながら読み進みます。そのときの我々の感性は、まさに「快」の状態にあるからこそ、横溝正史やアガサ・クリスティーの小説が売れるのです。言い換えると、情報は少ない方が創造脳が活性して、我々を頭脳的にHi(快)の状態に導かれるのです。
 ですから、相手をトランス状態に導入するということは、イメージ力を活性するということですから、通常の概念とは正反対に、
 「情報量は少ない方がいい」
のです。ヒントは多ければ多い程、相手の想像力をそぎ取ってしまうだけではなく、安心感を誘発するため、心は緊張を失いだれた状態になります。それより、少ない情報からは、相手の無意識がその不足した部分を完全なものにしようと補うため(ゲシュタルト)、まとまった意味を創造し、掌握しようとします。
 子供の勉強を例に挙げると、「勉強しなさい」と押し付ければ押し付けるほど、その子は勉強嫌いになります。しかし、子供が知りたいことを子供自身に探らせれば、彼は自ずから自発的にその回答を求めようと努力を始めます。
 その子自身が、理解しようと能動的になっているときは、コミュニケーションが抵抗や反発を受けることは、まずないでしょう。新しい“考え”は、その子供自身から生まれてくるものであって、他人から無理矢理押し付けられるものではないからです。
 自分で考えたのだから、「自分から進んで行動する」のは極めて当然の摂理です。こちらは、ただ少し水を向けただけです。芽を出したのは、相手の中に埋め込まれていた種なのです。これこそ、催眠の極意なのです。
 「暗示」(サジェスチョン)というコミュニケーションも、この原理を応用したものです。暗示というと、人を騙すことに使うなどと誤解している人もいますが、そんな悪いものではありません。
 与えられた少ないデータをもとに、無意識が自力でイメージ力を活性化し、結論に行き着こうと努力して行くのが暗示コミュニケーションの勘所なのです。そして、無意識は、その人のために最善の判断をし、尚且つベストの選択をしようとします。
 催眠状態(トランス)に入って、無意識(潜在意識)がしっかりと働いていて、己の心が欲望に捕らわれていなければ、騙した騙されたのトラブルは起きるはずがありません。
 キャッチセールスやマルチ商法、振り込め詐欺などに引っかかった人を、マスコミは、「催眠商法の被害者」etc.と報道しますが、こんな場合、そのほとんどが被害者の方にはお気の毒でありますが、自己の無意識よりも“我欲”の働きのほうが優った結果、潜在意識が選択(セレクション)ミスを冒したのです。

その続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/