潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの？
この世は全て催眠だ（３５）
〜ダブルバインドは、人間を支配する最大の手段〜
ダブルバインド状態に陥った人間は、自発性（積極性）をなくし、陰鬱で、全ての事象に疑心暗鬼となり、家庭も社会もそのような世界であると認識します。
その結果、言葉に表されていない意味ばかりを気にする「妄想型」人間になるか、言葉通りの解釈しかできない「破瓜(はか)型」統合失調症（精神分裂病）といった両極端な思考になるか、また、コミュニケーションが出来ない「緊張型」人間になってゆきます。これはもう人災です。（破瓜型とは、前期思春期に起こる統合失調症のパターン。感情表現が欠落するのが大きな特徴）
人間はなぜここまで、人を陥れようとするのでしょうか。その回答は単純明快！……気が利かないことが起因になって、感情的に毛嫌いし、それが相手の存在そのものをうざったく思ってしまっているからです。従って、言ったことをキッチリと行ったとしても、またそれが気に入らず、出来なければ、それを口実にネチネチとダブルバインドを強化してゆくのです。
このようにダブルバインド状態に入れてしまう人は、その人間にだけ感情的になるのではなく、周りを隷属することで自己満足を得る性質を持っているのです。
ダブルバインドとは、人を支配するコミュニケーションの手法です。つまり、「おまえは俺の手の内にあるのだから、俺の言うことを聞け」と脅しているのです。そして、その意味でダブルバインドをより完全なものにするために、「逃げることを禁ずる」状況や、命令をダメ押しのように発してきます。
ダブルバインドに遭うと、支配された人間は、自分の感情は押し殺したまま、一方的に支配者の感情や言い訳を受け入れざるを得ない操り人形になってしまいます。
＝ダブルバインドからの脱出法は＝
さて、ダブルバインドから逃れる適切な方法はあるのでしょうか。
私が考察するに、ダブルバインド状態に入れられる人は、概して、いじめに遭う子供達や草食系男子（恋愛やセックスに消極的な若い男性）と言われる人達と類似点があります。それは、先ず第一に、相手の言葉や行為を額面通りにしか受け取ることができず、その言葉や行為の裏にある意味を理解できない単一指向型人間です。例えば、「窓が開いてるね」という言葉の裏には、「閉めて欲しい」という意志が有るのですが、「本当だ、開いてるね」と、閉める行動に至らない、気の利かない人間です。
そして、次に相手の言葉や行為を正確に覚えていて、相手が少しでも以前と違う動作や言葉になると指摘するパターンです。是々非々型とでも申しますか、正しい事をやるのですが、不適切な行動を取る人間です。彼らは、上司や同僚からは屁理屈屋と思われ、疎んじられた結果、排除されてゆくのです。
もう一つは、行動そのものが、いつも卑屈に感じられる人間です。彼らは、素直さが無くジメジメした性格のように思われるため、相手はイライラしてきます。そして、その憂さ晴らしでいじめられるのです。このように、その原因を挙げてゆけばキリがありませんが、その根本には、気が弱く、何事にも逃げ腰であるため、消極性が高じて自分の側からしか物事を見ることが出来なくなったアンバランスな性格（片面固持）が起因しています。
解決法は、何と言っても、上記の性格改善をその人を愛する人や専門家と共にやることから始めることです。そして、当の本人は、「絶対になおりたい」という決意を持って事に当たるのです。この“意志”がとても重要です。「私はダブルバインドから脱出するぞ」という意志と、ダブルバインド理論を正確に勉強して、自分が置かれている状態をキッチリと認識する能力を持つのです。そうすると、ダブルバインドに入れてくる人間の次の言葉や行動予測がつくようになってきます。すると、かろうじてこの閉塞状態に穴を開けることが出来ます。その時も、常に愛する人や専門家のカウンセリングで、しっかりと聴いてもらいながら、自分の行動規範を確立することでパワーを得て、別の人の助けを借りながら、その状態そのものから離脱することを模索してゆきます。
このように、ダブルバインドという恐ろしい拘束状態からの脱出は、自分一人では非常に困難ですので、日頃より、人間関係を大切にする心構えを持つことに心掛けるのです。
このように“勉強する”ということは、自分の置かれている状態を認知し、全く別の観点からその状態を見ることで、思わぬ気付きが起こります。一見、“万事休す”と思われることも、他者の目や素直に自分の状態を把握することによって、以外と抜け道が見つかるものです。その為にも、自分自身の心が独善にならず、人との融和を保つことを日頃から心掛けましょう。そのメソッドとして、“催眠法”をマスターされることをお薦めします。
この続きは、また来週……('-^*)/
