M&Uスクール

潜在意識の有効活用を教える学校”M&Uスクール”のサイト

今週の喝 第280号(2010.8.30〜2010.9.5) この世は全て催眠だ(22)〜ストレスの克服こそ、現代社会サバイバル必勝の鍵!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(22
〜ストレスの克服こそ、現代社会サバイバル必勝の鍵!〜

 現代社会は、ストレスの坩堝(るつぼ)と言って良いでしょう。これらストレスの原因となるものを専門用語で「ストレッサー」と呼びます。このストレッサーの受け止め方は、人さまざまで、感じ方考え方によって大きく個人差が出ます。
 日頃から電車の沿線に暮らす人にとっては、少々騒音がある職場でも平気でいられるでしょうが、静かな住宅地で暮らす人にとっては、耐えられない騒音に満ちた職場となります。
 職場でのストレッサーについてお話ししますと、大きく分けて「量的ストレッサー」「質的ストレッサー」があります。
 量的ストレッサーは、「個人の能力に対して、処理すべき仕事量が多すぎる」ものです。今の日本のように、経費や人件費を徹底的に削減しないと他社との競争に負けてしまうような状況では、この量的ストレッサーに冒されている中間管理職を大量に生み出し、処理しきれなくなった結果、ミスが大幅に増えます。そして、そのミスがさらにストレッサーを産み、精神的ストレスへと発展します。過労死や鬱、ノイローゼなどを併発するパターンがこのタイプのストレッサーです。
 一方、質的ストレッサーとは、「仕事は積極的にしたいけれど、遂行に必要な権限が与えられていない」ような事象のときに起こります。やる気のある若手社員が、意気込みを持って仕事に取り組んでも、周りの古参や上司が協力しなかったり、後回しにするため、切歯扼腕したあげく、やる気を無くし、ヤサグレ社員となったり、無気力症候群に陥るパターンです。
 このように、溜まったストレスを処理することを、「ストレス解消」と呼んでいますが、心理学では「コーピング」と言います。

=最良のコーピングは自律訓練法=
 現代社会において、我々にストレッサーは雨霰(あられ)のように降り注いできます。もちろん上司に訴えて、仕事の量を減らしてもらったり、権限を与えてもらうなど環境を変える事ができれば良いのですが、このストレスには個人差があるため、それを受け入れてもらうには大変な時間と苦労が掛かります。ひどい状況になると「怠け者」のレッテルを貼られかねません。
 従って、コーピングを自分で適切に用いることが出来れば、現代社会のサバイバル必勝の手立てとなります。コーピングの効果は、心理的に負荷状態を担ってしまったものを、正常な状態に戻すことによって、その人間が本来持っている能力をしっかり回復することができます。その結果、社会的な信用・信頼回復と共に、モティベーションが湧き、自信と勇気を取り戻すことになります。
 私が推奨するコーピングの最良の方法は、ヨハネス・ハインリッヒ・シュルツ博士自律訓練法です。但し、訓練と名が付くだけあって、ある程度のトレーニングを積む必要はありますが、不確実性の現代社会において、ストレスを被る前にその準備として自律訓練法を体得することは、大変重要なことです。
 自律訓練法は、1932年シュルツ博士によって体系化されました。この訓練に必要な心構えが三つあります。それは、(1)自分で行う。(2)長期間やる。(3)正しい手法を学び、身体で覚える。です。
 自律訓練法の第一の目的はリラックス状態を作り出すことで、「自己催眠法」「自己弛緩訓練法」とも呼ばれています。心療内科を訪れる患者の多くは、身体全体がガチガチの緊張状態にあり、その結果、心や思考もマイナスの方向になっているのです。
 我々人間は、身体と呼吸、そして心の方向性が平行移動しています。身体(筋肉)が固いときには呼吸は浅く、そして心(イメージ)は何事もマイナスの方向、暗い概念になっています。逆に、身体が柔らかいと呼吸も深く、心は明るいプラスに向かいます。自律訓練法は、この心と身体、呼吸の関係法則を巧みに組み合わせて、素晴らしい効果を上げるようにプログラムされています。
 このようなリラックスした状態を通して得られる自律訓練法の一般的な効果は、★疲労回復。★過敏症の鎮静。★自己統制力の強化。★衝動的行動の減少。★身体および精神的苦痛の緩和。★向上心の誘発etc.です。
 その方法は、椅子やソファーに深く座ったり、仰向けに寝転んだ状態で訓練を進めてゆきます。その状態で軽く目を閉じ、決まった言葉を呪文のように内響で唱えるか、初めの内はトレーナーに誘導してもらって訓練してゆきます。内響とは、頭の中で喋る状態で、人は思考するとき、必ずこの内響状態で行っています。そして、決まった言葉は7種類あり、それらを言語公式と言います。

この続きは、また来週……('-^*)/