M&Uスクール

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今週の喝 第745号(2019.7.29~8.4)この世は全て催眠だ(486)〜能力は、熱望意欲から……!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる

潜在意識ってどんなもの? 

この世は全て催眠だ(486
能力は、熱望意欲から……!

 私が、小難しい作曲法の「和声学」や「対位法」を高校時代に学ぼうと思い、やがてそれらを幾年も掛かって修得することが出来たのは、多くの人は“才能”だと言ってくれます。しかし、後に物事を完成させる人や成功する人とそうでない人の違いをM&U SCHOOLで研究した結果、如何にそのことに対して「熱望意欲」があるかどうかだと結論付けました。
 では“才能”はどんな働きをするのでしょうか。それは、やると決めた後の達成スピードや習得速度に影響を及ぼすことは確かです。スポーツに喩えると、どんなに強靱な筋肉を持っていても、走ろうと思わない限りその成果は出ません。
 こんな事例もあります。SCHOOLの卒業生で現在某航空会社でキャビンアテンダントをしているK・Iさんは、中学時代に、吹奏楽部でClarinetを吹いていました。彼女が航空会社の入社試験に合格し、お祝いにワイングラスで乾杯したとき、「チーン」という音を聞いて「あ、“ド”のシャープ!」と素っ頓狂な声を挙げました。私は、
 「何を言ってるの、あれは“シ”のナチュラルだよ
と言っても、頑として引かず「“ド”のシャープ!」だと言い張ります。それじゃ、そこにあるPianoで音を出してみてと言うと、正確に「シ」の音を弾きます。私は、そこでハッと気付きました。彼女は音楽の専門的な勉強はしてこなかった故に、Clarinet(クラリネット)の「“ド”のシャープ」の運指=つまりBb管(べーかん)なので実音「シ」を「“ド”のシャープ」と答えたのです。(専門的で分かり難くて申し訳ありませんが、吹奏楽を経験したことのある人なら、分かるはずです)トランペットやクラリネットはBb管……つまり、ドの運指でBb(シのフラット)が鳴る様に作ってある楽器をBb管と言います。
 この時、私は彼女の聴音(音程をバッチリ理解する)の才能をうらやましく思いました。そうです!彼女は「絶対音感」の持ち主だったのです。だから、ワイングラスの「チーン」という音程もクラリネットの指使いで正確に表現したのです。
 私は、リズム感に於いては絶対的に自信を持っていますが、聴音に関しては気分によって音の高さが変わってしまいます。それに引き替え、全く音楽と関係のない仕事をしている人が「絶対音感」という才能を持っている。……いやはや羨ましい限りです!

 

★★才能より情熱を育め!★★

 彼女は、そのような才能がどんなに素晴らしいものか気付いていなかったようです。一方から見れば「宝の持ち腐れ」のようにも思えますが、そのような能力は指導の仕方によって、あらゆる感性へと変化してゆきます。
 私は、自分の身体に精巧なストップウオッチのような感覚があって、CDで42分30秒のSymphonyを指揮すると、大体±5~6秒の誤差でまとめることが出来ます。
 このように、感性や感覚はそれを適切な形で用いることによって、役立てることが出来ますが、気付かなければとても惜しい結果になります。しかし、そのような才能は、その人の身体からオーラのような形放出のパワーで滲(にじ)み出ていますので、不意な出逢いや偶然がもたらす切っ掛けで、人から見いだされることがあります。物ぐさ(面倒くさがり)の人は、何事に於いても気を引っ込める性質がありますので、オーラのように輝きは感じられません。眼には見えないけれども、このオーラの輝きこそ「熱望意欲」の程度によって、その強さが決まります。つまり「熱望意欲」とは、気の方向性と強さで放出されるエネルギーと考えて間違いありません。
 春の日差し(太陽)はポカポカとしてとても気持ちの良いものですが、その光をルーペで一点に集めると、森林を焼き尽くすような大火災の元にもなります。このように、我々の発する“気”も一点に集中させると、周囲を揺るがすような大いなるパワーに変身します。そして、この「集中」の原動力となるものが、私たちの気の方向性を決める“興味(Interest=inter establishment)”……つまり自分の心が今何に向かい、何に支配されているかに依ります。これが「熱望意欲」の正体です。仏教詩人の坂村臣民先生が「念ずれば花開く」と喝破された意図は、人の持つ「才能」は二の次で、一番大切なのは「熱望意欲」であることを示したのです。
 “念ずる”とは、そのことに一点集中し、何をおいてもそのことの成就に心向かう“一心不乱”のスタンスが出来れば、やがてそれが「才能」へと変化してゆくことを、私は得津武史先生から身体に(文字通り“天ぷら棒”で)叩き込まれました。
 才能より情熱!
 「でも、オリンピックをみてもやっぱり才能や資質が大事なのでは?」と思う方もいるでしょうが、我々人間は、資質に合った道を目指すように神は人間を創りました。自分が素直で何事にも集中できる感性(Interest)を持つ限り、適材適所、私たちを活かす道は現れます。高すぎるのぞみには、心が不安定になることで抑止力が掛かります。そんな場合も、仲間が一つになることで、勇気や希望が湧いて、安定した形が出来てきます
 現実に、私たち今津中学校吹奏楽部に所属した人間は、40人が心を一つにし、同じ目標と目的を持って一心不乱に練習に励んだ結果、日本一の栄冠を獲得しました。そして、卒業生全員が音楽家になった訳ではありませんが、それぞれが社会的地位や重要なポストの中で活躍しています。
 教育とは、才能を伸ばすことよりも、情熱を育むことなのです。

 

この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/