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今週の喝 第713号(2018.12.17~12.23)この世は全て催眠だ(454)〜五感コントロールは、リラックスから〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる

潜在意識ってどんなもの? 

この世は全て催眠だ(454
五感コントロールは、リラックスから

 私達人間は、根本的に何事にも「楽と得」をしようとします。その最たるものが「合理化」でしょう。これは、工場などでの生産システムには通用しても、いざ我々人間の技術や才能となると、いささか様子が異なってきます。
 音楽、スポーツに限らず、工芸や料理などあらゆる技能開発には、それなりの天性と、その天性を活かす師との邂逅(運命を左右するような出逢い)、そして、それらを求める時代背景など、多くの要因が重なって為されるものです。
 これらをフルートを例に解説すると、まず楽譜を目で追い、そのフレーズに見合う息の量を調節し(吸い)、指を動かし、その楽節通りの舌突き(タンキング)をして、その高さの音程を維持するためのリップ(唇)の形を適宜作り自分が奏でる音楽を自分の耳で聞きながら、そこに感情を込めるために全身の重心をその音楽に合わせて移動させ、雰囲気作りをしてゆくのです。そして、それがその時代にフィットするかどうかも加わって、その奏者の演奏が名演かどうかを聴衆が判断するのです。
 このように文章で解説すると、とてつもなく複雑な行為行動をしていると思われがちですが、これは分析した結果を記しているのであって、頭で考えている訳ではありません。
 私たちの五感(眼耳鼻舌身)は、脳によって統括コントロールされていますので、ほぼ自動で動かすことが出来るのです。この微調整をして五感をマッチングさせるのが自律神経で、慣れない内は中々合致してくれません。まして、精神的、肉体的疲労をしているときなど、より乱れます。皆さんも食事中に舌を噛む経験をしたことがあるでしょう。これは、疲労によって自律神経が不調和の状態になっているときに起こります。また、おしゃべりをしている最中に舌を噛むようなときは、精神疲労か極度の緊張状態にあるときです。
 これらのアクシデントは、休養した(リラックスした)身体で、心を落ち着け、ユックリとした動作から徐々にスピードアップすることで克服できます。

 

★★人の脳は、想像と現実の区別が付かない!★★

 これを具(つぶさ)に研究してゆくと、その正体は「心の焦り」が主な原因であることに気付きます。そして、「心の焦り」は脳を緊張させ、五感をミスマッチングの状態に追いやるのです。私は初めて楽器を手にした頃から、
 「上手な人間と下手な人間は、どこに差異があるのだろう?
という疑問が心から湧き上がり、この二者を比較して観察するようになりました。すると、楽器が下手な人間は、「楽器を上手に吹きたい」と思うだけで、そこに“音楽”があることを忘れてしまっていることが分かりました。
 “音楽”とはその音色やメロディーで聞く人間を心地よくさせること。下手な人間は「そのために楽器を吹く」という心構えはなく、ただその楽譜を「吹けた」ということだけで満足してしまい、楽器を奏でる本来の意味にまで到達していないのです。反して、上手な人間は、自分の演奏を聴く人の反応に注意を注ぎます。つまり、相手の“耳”を意識しているのです。正確に表現すれば、“聴く人の心になって演奏しよう”とする心構えで楽器に向かいます。

 現代の科学では、まだハッキリ分かっていないのですが、心(想い)が脳に指令して五感を動かしているようですので、想いが強いほど脳への指令が明快になります。その上、脳は反復練習することで、そこにその形に即した回路が作られることが分かっています。この反復練習は、実際の練習も想像上の練習もどちらも同様に電気信号がその脳の回路上を走りますので、より多く、より強力に電気信号を走らせた人間が上達するのです。
 「上手に演奏したい」という願望(心)が強いほど、強力な信号になるようですので、より明快に自分の奏でる音や演奏を、聴く側になって想像出来れば、より一層、上達は加速します。
 つまり、心に描いたイメージ(願望)を脳はそれを現実のものとすべく、我々の五感をフル動員して全身全霊を行動に駆り立てます。これは、私の実体験ですが、ハッキリとした願望(私の場合は演奏形態)が出来ないまま練習に入ると、自律神経が乱れて、指と舌が合わなかったり、息が足らず青息吐息になったりと上手く吹けません。ですから、私はどのような形に演奏したいのかという目算を立ててから、その音楽に挑むようにした結果、それまでの数倍の早さでマスターできることに気付いたのです。
 従って、楽器上達(演奏)は腕ではなく“耳”を鍛えた方が良いという結論に達したその内実は、「吹くときには聴く人の立場になって」と、(実際に音はなくとも)想像力を働かせることで、私たちの自律神経は調和の方向に向かうことの発見でした。これは、楽器に限らず、あらゆる「願望実現」のメソッドと一致することが、最新の脳科学でも分かってきました。

   この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/