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今週の喝 第665号(2018.1.15~1.21)この世は全て催眠だ(406)〜 素直な心で先輩の言うことを聞いた結果……!?〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる

潜在意識ってどんなもの? 

この世は全て催眠だ(406
素直な心で先輩の言うことを聞いた結果……!?

 今津中学校吹奏楽部のTrumpetの秀才、友常先輩から
授業の時には授業に集中し、楽器を吹く時は楽器のことだけ考えるンや。大概の人間は、授業の時に楽器、音楽の時に成績のことが頭を過ぎる。ここに人間の脆さがあるから、授業が始まる前に、『今から勉強』と自分に言い聞かせてみぃ。そして、先生の眼を真剣に見ていると、面白いことが分かってくるから、やってみてみ!」
 と、私が陥っている、勉強とクラブ活動の板挟み(ダブルバインド)に対するアドバイスを受けた私は、不思議なほど心が軽くなったのを53年も前なのにシッカリと覚えています。
 とくに、友常さんは「面白いことが分かってくるから……」と、何がどうなるかは教えてくれませんでした。今思い起こすと、この示唆が私の以後の思考行動に大きく影響してゆきます。
 私のそれまでの観念では、勉強は時間をかけないと出来ないと思っていました。しかし、吹奏楽部に入部したら、身体の疲労や心の緊張で、恐ろしいほど疲れ、勉強の時間を確保できません。でも、若さって素晴らしい!……シッカリと眠れば、次の日は爽快に活力が復帰します。しかし、それでは家での勉強の時間はとれません。それを解決してくれたのが、
 「先生の眼を真剣に見る!
だったのです。そして私は、友常さんの言葉を信じ切って、頭で考えるのではなく、行動することで「面白いこと」とは何が起こるのかを体験しようと思いました。
 前の晩、シッカリと眠った私の脳と心は、嬉しいことにいつになく冴え冴えとしてモチベーションが高いのです。そこで、英語の今西先生、社会の猪口先生、理科第1分野の宇治部先生……この3人の眼を無心に眺めてみました。すると、今まで気付かなかった先生の言葉のイントネーションやボリュームに変化があるのです。また、先生の眼が一段とカッと見開いたり、優しくなったり、輝いたりしているではありませんか

 

★★成績が悪い子は、頭の悪い子?★★

 本当の希有な体験はここから始まります。教科の先生の表情や言葉の変化が分かるようになった私は、それでも勉強の時間など家で取ることはほとんど出来ませんでした。そして、近づいてくる一学期の中間テスト……本来なら嫌で嫌で仕方なく憂鬱なはずなのに、友常先輩の言った通りに、家ではよく寝て、先生の眼をシッカリ眺めていただけで、不思議とテストに対する不安や恐怖が起こらないのです
 そして、さすがの吹奏楽部もテスト前日は、1時間の自主練習だけで解放されます。家に帰って次の日に行われるテスト教科の教科書を開くと、ページをめくるごとに、その教科の先生、例えば英語の今西先生の笑顔や語気と共に印象が思い出されるのです。先生が強く言った言葉は、Remember(覚える)ではなく、Impression(印象・感動)となってくっついてくるのです。そして不思議な事に、その単語や文節の文字が光ったり大きく見えたりするのです
 こうなると、その先生に対して愛着のようなものが心に湧いてきて、想像の中で今西先生と対話している自分がいるのです。先生は
 「お前は、ずっと私の眼を見てたから分かったと思うけど、私も人間だから、ここを教えたいと思ったら、そこを強く強調してしまう。そして眼を見てくれてる生徒には意識が行く。ここをテストするぞと思ったところで反応してしまうのが人間やからな!
と私に語りかけてくるのです。(あくまで、私の想像の中での対話です)
 こうして自分で勝手に想像している内に、その想像の世界の中で、今西先生を好きになっていたのです。もちろん猪口先生も宇治部先生も……。
 人は、その人に好意を寄せると、不思議にも全てに対して知りたい受け入れたいと思うものです。それは男女の恋愛から、師弟関係、上司部下の関係、また親子関係に至るまで全て同じであることを体験則で感じ取りました
 従って、「教育する」という意味は、“教える”のではなく、教育される側が“学びたい・知りたい”と好奇心を持つことなのです。だからこそ、教える側と教わる側の人間関係が良好であると、必然的に勉学の吸収度合いも、また熱心さも向上し、結果として成績が上がるのです。
 一般的には、成績が悪いのは頭が悪いように思っているようですが、私のこの不思議な体験は、一つの法則を発見しました。それは、例えば「国語が苦手」とすると、それは「国語の先生が嫌い」であるということなのです。人間関係が良好であれば、人は勉強も苦にならず努力を厭わないのです。この発見は、後に“”そのものが人生の成否の鍵を握るという哲学的な気付きへと繋がってゆくのです。
 友常先輩が「面白いこと」と言ったのはきっとこの事だったのでしょう。(以後、親しく話す機会はありませんでした)そしてそれ以降、私は勉強とクラブ活動の棲み分けが、とてもスムーズに出来るようになりました。その上、先生の眼を眺めているだけで、試験の出題箇所が分かるようになったのです。
 そしてこの体験が、今度は楽器の上達へのヒントに繋がってゆくのです。

   この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/