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今週の喝 第663号(2018.1.1~1.7)この世は全て催眠だ(404)〜 「ダブルバインド」を打ち破る勇気はどこから〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる

潜在意識ってどんなもの? 

この世は全て催眠だ(404
「ダブルバインド」を打ち破る勇気はどこから
  
戊戌(つちのえいぬ) 新年明けましておめでとうございます
今年の干支、「」に“草冠”を付けると「」、に“さんずい”(=水)と“火”が喧嘩すると「」となりますね。今年は大いに発展する者(繁茂)と、火と水が喧嘩して滅んでしまう者とに分かれてしまう気配ですね。世界的にきな臭い雰囲気が漂うのも、60年周期の干支の為せる業なのでしょうか。
 さてさて、この「今週の喝」は昨年より、私の半生を振り返りながら、人間の運命や宿命がどんなメカニズムで推移して行くのか、それによって人間の念願である「思い通りの人生を歩むことは可能かどうか」を探り出せれば、と思って綴っています。

 先週は、私自身が父親に「ブラバンにだけは入るな!」と言われ、その翌日、偶然マンツーマンで吹奏楽部顧問の得津武史先生から「ブラバンに入れ!」と言われ、それまで名も知らなかったFluteという横笛を吹くことになったところまで話しました。
 私の人生で、この時の体験は非常に重要なものとなります。それは、自分の判断が自分自身をダブルバインド(二重拘束)に陥らせたのです。
 私自身、再び甦った音楽への情熱に抗しきれず、スパルタ教育で有名な、噂ではクラブ活動に追われて勉強をする時間もないかも知れない、吹奏楽部へ入部すると顧問・得津先生に言ってしまったことと、その前夜、父から「テニス部に入れ!」と言われ、ラケットを受け取ってしまったことが、入部承諾直後から頭の中でグルグル回りどうして良いものか分からなくなりました。
 この時、人生で二回目の勇気が湧いてきたのです。(一度目は、夜まで練習を聴いていてお巡りさんに保護された時)

 

★★人生で初めての勝利!★★

 夕食前、両親が食卓に座ったのを見計らって、
 「話があんねん。今日、得津先生と音楽室の前で会って、ブラスバンドに入部しろと言われたから“ハイ!”と言ってしまった」
 「いや、どないしてもテニスなんかしとないし、音楽がやりたいねん」
と、切々と訴えたのです。すると案の定、大雷と共に、
 「何でそれやったらテニスのラケットを受け取んのんじゃい。今すぐ断ってこい!そうやなかったら晩飯喰わさへんぞ!」
と強権発動です。あの時初めて、私の心は父親の次の態度を読み、今から考えると“覚悟”というものを決め、殴られても蹴られても、また罵詈雑言の嵐が来ても「不退転」でいようと不動の心を萌芽させたのです。
 午後6時に始まったこの修羅場は10時頃まで続き、母・洋子が
 「お父さん、もうえいやないの。この子も今までと違う。2年前から心に音楽があったんやと思う。そやから、この子の言う通りに吹奏楽やらしたってえな」
と、私の意向に賛同してくれました。そして、母は、
 「あんたも何で勇気出して昨日の夜、テニスは嫌やと言わへんだん?そんなあやふやな気持ちやったら、ブラバンも続かへんのと違うか」
この言葉に続いて、父親は着地点を見つけたように、
 「よし、分かった!その代わり条件がある。ちょっとでも成績が下がったら、すぐにでもブラバンを辞めさすけど、それでええな!」
私はこの言葉を聞いた時、躍り上がるほど歓びがお腹の底から湧き出してくるのを覚えました。それは、今も苦しいことがある度に思い出す場面です。古来より、地震・雷・火事・親父というほど世間が恐れる「親父」から、条件付きではあるものの「吹奏楽部入部」を引き出したのです。そして、その条件が、私を音楽に熱中させると同時に、勉強にも力を入れるコツが分かってきたのです
 一年生の内は、慣らし運転のようなものと思いきや、先ず、楽器を持って二ヶ月の6月はじめに、毎年、コンクール出場の新編成のメンバー(2年3年40名)による、課題曲と自由曲のお披露目コンサートが行われます。その前座で新一年生のみによるマーチ3曲をメドレーで演奏します。曲目は行進曲「アチーブメント」②海兵隊マーチマーチ「ミリタリー・エスコートです。
 楽器と接して、はじめの3日間は音もまともに鳴ってくれません。そして、小学校のスペリオパイプ(縦笛)とは違い、金管楽器は三本のピストン、木管楽器はキーがたくさん付いて半音階が縦笛とは格段に容易に演奏できるようになってはいるものの、初心者には複雑極まりないフィンガーリング(指使い)です。約2オクターブの半音階のフィンガーリングを覚えるのに、2週間は掛かります。
 お披露目コンサートまでの50日で、3曲を何とか仕上げなくてはなりません。従って、1年といえども超ハードなスケジュールです。もちろん、勉強は家に帰ってからやるのですが、緊張と疲労でグッタリとしてしまいます。こうなると、1学期の中間試験で良い成績が期待できません。小学校より点数が落ちれば、父親との約束通り、ブラスバンドを退部というハメになります。。

   この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/