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今週の喝 第301号  (2011.1.24~2011.1.30)

第301号/2011年01月24日(月)~2011年01月30日(日)

 

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる潜在意識ってどんなもの?


この世は全て催眠だ(43)

 

脳はスイッチのない機械!(2)

 

 私達は自分の脳を思うがままに使いこなしていないために、心が悩んだり苦しんだり迷ったり惑ったりするのです。人間の心は、見境なく、まるで水に漂う浮き草のように外界の影響を受け、それによって、喜怒哀楽を感じています。江戸時代初期の禅の名僧で、お漬け物の「たくあん」を発明したことでも知られる沢庵宗彭(たくあんそうほう)は著書「不動智神妙録(ふどうちしんみょうろく)」にて「心こそ、心惑わす心なり、心に心、心許すな」とそのコントロールの難しさを説き、坐禅をすることによって自己制御することを推奨しました。しかし、この禅ほど雑念に翻弄される修行はありません。現に禅中興の祖といわれる江戸時代中期の沢庵と同じく禅の高僧である白隠禅師(はくいんぜんじ)ですらも禅病と言われるジレンマに深く陥った時期があることでも分かります。(詳しくはバックナンバー149~178参照) どんなに嫌なことも、どんなに悲しいことも、それを乗り越えてゆく解決法があるならば、我々は落胆や悲観をすることはないでしょう。人類の長い歴史で、そんな素晴らしい方法が見つかったならどんなに素晴らしいことかと、多くの人々が考えあぐねてきました。 そしてその結果、二十世紀後半になって、エリクソン、グリンダー、バンドラーといった人々が、「神経言語プログラミング」という情動のシステムとして体系化しました。それは、端的に言うと脳で心をコントロールし、自分の置かれている状況や心情を把握分析することから始め、そして、自分の目指す解決点へ、先ずは心を誘導し、その心によって自らの行動を積極的に誘発させる素晴らしい技術なのです。 俗に心の病と言われるものも、その人の思考や行動の限界を超えたために起こったものです。人間が生きて行く道には、人生の法則があり、その法則から逸脱することなく歩めば、必ず、修正することが可能なのです。 その為に大切なことは、この世の摂理を学ぶことと、自分の心をしっかりと己の頭脳を用いてコントロールすることです。摂理は、戯論(けろん)や矛盾(辻褄の合わないこと)の排除と、その経験の反復で、自ら修得して行くことが出来ます。また、上手く行かない時は、人生の先輩で大業を為した師たる人に教えを請えば良いのです。次に自分の心をコントロールする方法は、前記の天才達がバッチリと編み出しました。
=自分の過去は、書き換えられる!?=
 さて、先週お伝えしました「心の濃淡訓練」を試みられましたか。如何に天才達が心のコントロール法を提唱しても、我々がそれを実践しなければ、何の役にも立ちません。知識でいくら理解しても、智恵(知識を実生活に役立てる手立て)に変えなければただの机上の空論です。さあ、勇気をもってあなたの思い出をイメージ化し、その浮かんだ映像を明るくしたり、暗くする訓練を心落ち着けてやってみましょう。 脳の指令で我々の心は動いています。そして、脳は我々の思念(意識)の訓練次第で、自分の意志通りに動くようになります。 イメージの中で、脳裏の映像の明るさがコントロール出来るようになったら、次には思い出すだけでも不愉快な体験を脳裏に描いて下さい。えっ!「思い出すだけでも嫌だから、そんな事したくない」……そうです。我々は、やりたくないと思っていること自体が、実は、心の奥底にただ押し込めて、そこに固く栓をしているに過ぎないのです。この栓は、ある時、大きな衝動に駆られると開いてしまうことがあり、その時の衝動にこの最大級の嫌な体験が加わり、恐ろしいほどのPTSDに発展することも儘あります。ですから、「くさい匂いは、もとから断たなきゃダメ!」というコピーの如く、しっかり自分の心の外へ棄ててしまう必要があります。その為にも勇気を奮って、思い起こしましょう。 自分にとって嫌な体験のイメージを、自由自在に濃淡訓練が出来るようになったあなたは、その情景をどんどん暗くしてゆきます。そうすると、嫌な要素の判別がつかないくらい想像の画面が暗くなります。その時、あなたの心は不思議と安定していることに気付くでしょう。このようなやり方で、もう思い出してもいつでもその場面を暗くできるようになると、その事で思い悩むことは不思議となくなります。 この手法を身に付けることによって、あなたはいつも幸せ感を自分の心に目覚めさせることができて、あなたを思い悩ませることは無くなります。 明暗は、視覚を構成している要素の一つです。これらの要素を利用すれば、目に写ることを、それがどんなことであっても修正することが出来るのです。同様に、聴覚や触覚も利用できるようになれば最高ですが、先ずは視覚のコントロール(明暗)から始めるのです。 しかし、楽しい思い出だからといって、極端に明るくしすぎると、白トビして真っ白になり、今度は細部を明るく見ることが出来なくなるため、逆に印象が薄れてしまいます。すなわち、適度な照度を維持すること。カメラで言えば「適正露出」で良い思い出は保存しておくことが肝要です。 また、人間の恐怖は大体においてその原因は何も見えないこと、視認できないことにありますから、その恐怖の情景を明るくしていって、結局そこに何も無いことが分かれば、その恐怖も意味が失せて、やがて無くなってゆくのです。 理論だけはお分かり頂けたと思います。つまり、我々はこのように“心の濃淡訓練”を習得することによって、我々の過去の経験(してきたこと)に修正を加えることが出来るようになるのです。
この続きは、また来週……('-^*)/